クラブツーリズム TOP>「旅の友」Web版【東日本版】 > 旅のアルバム帳 「3泊とも名旅館でくつろぐとっておきの山陰路」
「プレミアムステージ」は、ゆったりした行程、こだわりの宿など、いつもより少しぜいたくな気分を味わえるワンランク上の旅。今回は、山陰の名所をめぐり、3泊とも「5つ星の宿」(観光経済新聞社認定)に宿泊するご夫婦旅に出かけました。ゆったりと山陰の旅を楽しむ旅仲間たちの様子をリポートします!
東京駅から新幹線グリーン車でらくらく岡山駅へ。バスに乗り換え、玉造(たまつくり)温泉に向かいます。
玉造温泉は、古くは出雲国風土記にも「美肌の湯」としての記述がある名湯です。風情ある温泉街に、パワースポットとして人気の玉作湯神社などもあります。1日目の宿泊宿、「玉造グランドホテル長生閣」では、大浴場や露天風呂など、玉造温泉の美肌の湯を楽しんだり、温泉街へと出かけたり、みなさん思い思いに過ごしました。夕食はカニや刺し身など、海の幸を楽しみました。
「美肌の湯」として知られ、やわらかいお湯がしっとりと肌になじむ名湯。ホテルでは玉造特産の「メノウ」を敷きつめた大浴場や、野趣あふれる露天風呂でやさしい泉質の湯を楽しみました。
2007年に世界文化遺産に登録された石見(いわみ)銀山。バスを降りてから採掘跡の「龍源寺間歩(りゅうげんじまぶ)」までは少し歩きます。「龍源寺間歩」までの道のりは、さわやかな遊歩道が続きます。山本好子さんは「ちょっと歩くけどさわやかで気持ちいいわね。いい運動になるわ」と元気に歩きます。龍源寺間歩はひんやりとした採掘場跡。ここから銀が世界へと運び出されていったのかと、興味深げに歩を進めました。
午後は八百万の神々が集い、縁結びとして知られる出雲大社へと向かいました。巨大なしめ縄が迎える神楽殿では、団体祈祷を行います。厳かな雰囲気の中、旅仲間の代表として山田昌子さんがお守りを受け取りました。その後は、現地ガイドさんの案内により、参道や拝殿前の銅鳥居、来年5月の遷宮に向けて改修中の本殿などを見学して回ります。本殿前の平安時代の柱跡を見て吉田仁一さんは「あの時代にこんなに大きな柱、建物があったなんてすごいね」と感心しきり。貴重な団体祈祷とユーモアたっぷりのガイドさんの案内で、さまざまな出雲大社の姿を知ることができました。
皆生(かいけ)海岸のほど近くに位置する皆生温泉は、湯に塩の成分が溶け込み、口に含むとしょっぱいのが特徴です。塩を含んだお湯で心も体もぽかぽか! 今日の宿、「皆生つるや」に到着すると、みなさん温泉に入ったり、すぐ近くの日本海まで散歩に出たり。境港にも大山にもほど近いここでは、山の幸も海の幸も豊富。山海の幸あふれる夕食を楽しみました。
3日目、まずは境港へ。ここは「ゲゲゲの鬼太郎」で知られる漫画家、水木しげる氏の出身地。139体もの妖怪の銅像が並ぶ「水木しげるロード」で、たくさんの妖怪たちと出会い、一緒に記念撮影しました。
続いて、高麗人参の里として知られている、中海(なかうみ)に浮かぶ大根島へ。日本庭園が見事な由志園(ゆうしえん)で散策を楽しみました。吉原寿老さん、洋子さんご夫妻はご自宅で作庭をなさっているそうで、「これは見事だね」とひとつひとつに感心しながら散策しました。
午後は足立美術館へ。日本画壇の巨匠、横山大観の作品をはじめとした日本画の名作が数多く並び、見る者を圧倒します。また、日本庭園も見どころ。隅々まで手入れの行き届いた庭園には、時間を忘れて見入ってしまいます。みなさん館内を思い思いに回り、絵画や庭園を鑑賞しました。
昼食は、松江の名旅館「皆美館」で「皆美家伝鯛めし」を堪能しました。「鯛のお茶漬けっていうから、鯛の切り身が乗っていると思っていたから、びっくりしました」と山田昌子さん。これは松江藩の藩主にして茶の名人、「不昧公(ふまいこう)」として知られる松平治郷ゆかりの家伝料理。鯛の切り身ではなく、「そぼろ」を使った鯛茶漬けが特徴です。やさしい味わいで、さらさらっと食べられる鯛めしに身も心も和らぎます。山本好子さんは「旅も3日目で疲れてきたかなというときにあっさりした味でうれしいわ。自分で盛りつけて食べるのも面白いわね」とご機嫌。前野久子さんは「だしがおいしいわね。それに、鯛めしだけじゃなく、茶碗蒸しがとってもおいしいです」と鯛めし御膳を絶賛されました。
3日目の宿泊は三朝(みささ)温泉の「三朝館」です。三朝温泉はラドン含有量が世界屈指で、美肌や疲労回復にも効能があるとされ、昔から長期滞在の湯治客が多く訪れる名湯。多彩な露天風呂や大浴場などで旅の疲れを癒しました。ここでの夕食は、ご夫婦で異なるメニューが楽しめる「オリジナル夫婦膳」。「ふたりで違う料理なんてはじめて」とみなさん驚きながらも、ご夫婦で料理を交換しながら、仲むつまじく召し上がりました。
最終日は山陰を代表する名所・鳥取砂丘へ。広大な砂丘が広がります。バスを降りるとまずリフトに乗って砂丘へ向かいます。菅谷祐さん、すみ子さんご夫妻は以前にも来たことがあるそう。「まだあのころはリフトもなかったんだけどねえ」と感慨深げ。「馬の背」と呼ばれる高さ48メートルの丘は登るのも一苦労ですが、達成感もひとしおです。旅も4日目ですがみなさん疲れも見せず、元気に「馬の背」を登り、目の前に広がる日本海の絶景を目に焼き付けました。
帰りの新幹線も、行きと同じくグリーン車でらくらく快適。山陰の名所、名湯、そして食事。旅仲間はこの4日間の思い出を楽しく語り合いながら帰路につきました。