クラブツーリズム TOP「旅の友」Web版【東日本版】 > 旅のアルバム帳 「短期間でも本格お遍路旅 四国八十八ヶ所(全6回)」

連載企画 今月のテーマ 温故知新 四国八十八ヶ所(全6回)
旅のアルバム帳 2013年10月6〜8日実施 短期間でも本格お遍路旅 四国八十八ヶ所(全6回)

「旅の友」東日本版12月号に掲載。
※中部・東海版、西日本版は、記事内容が異なります

旅の友web版11月号

「旅の友」Web版12月号

旅のアルバム帳 2013年10月6〜8日取実施

短期間でも本格お遍路旅 四国八十八ヶ所(全6回)

来年、2014年に「四国八十八ヶ所霊場開創1200年」を迎える四国。当初は修行僧を中心とした八十八ヶ所霊場を巡拝する遍路は、弘法大師に対する信仰の高まりと共に全国に広まりました。1200年もの長きに渡って受け継がれてきた巡拝の旅。今回は1年をかけてめぐる「四国八十八ヶ所(全六回)」お遍路旅の一回目をリポートします。

4番札所・大日寺の大師堂前でお勤めを行う参加者の皆さん

1日目支度を整え、1番・霊山寺〜7番・十楽寺まで

祈り、また祈る巡拝の旅

1番・霊山寺にて。ここが「発願の寺」となります

公認先達 村岡佐代子さん

夜は6番・安楽寺の宿坊へ

くす供養にも参加

菅笠にはお経

大師様を意味する金剛杖

必携の経本

宿坊では夜のお勤めがあり、お勤めの後には住職様の法話があります

2日目あるき遍路も。8番・熊谷寺〜16番・観音寺まで

切幡寺はマイクロバスで

 二日目は町中から郊外のお寺に移動します。最初は8番・熊谷寺へ。趣ある参道に店を出していた八百屋さんに、すかさず声をかけ買い物をする参加者の方もいます。「さすが本場、すだちが安い」の声もします。10番・切幡寺は狭い道のため、バスからマイクロバスのタクシーに乗り換え。季節外れの暑さに汗を拭きながら、11番・藤井寺、12番・焼山寺と、祈りの旅は続きます。

先達を頭に、遍路道を行く参加者

午後は遍路道を歩きました

14番・常楽寺から15番・阿波国分寺までは遍路道を歩きます。人はなぜ、遍路の旅におもむくのでしょう。東京都の大島春江さんのきっかけは東日本大震災だったといいます。震災後思うところあって、近場の札所めぐりを始め、遍路参加は自分を見直すためだといいます。お友だちの小倉陽子さんは、この遍路旅で、ただの観光では味わえない、皆が同じ目的をもって旅をすることの楽しさを知ったそうです。遍路旅に参加するきっかけは人さまざまですが、遍路旅の参加者は、必ずまた戻ってきたくなるといいます。一旦日常から離れ、自分をリセットすることで、人はまた新たな気持ちで毎日を送っていく英気と知恵を養っているのかもしれません。

地元の八百屋さんで買い物も 焼山寺の長い石段を上りました

2日目鶴のご朱印!17番・井戸寺〜21番・太龍寺まで

20番の鶴林寺は鶴のご朱印

三日目は生憎の雨。台風の影響ですが、皆これも修行とバスに乗り込みます。今日は20番の鶴林寺から。ここは地元の人や遍路からは「お鶴さん」と呼ばれ親しまれているお寺。しかし、参道は「へんろころがし」といわれる急傾斜の山道が続きます。道を行くあるき遍路の方を見ると、つくづくバス移動のありがたみを感じます。この鶴林寺は、鶴のご朱印で知られ、39番・延光寺のご朱印の亀と対になります。

3日間の遍路旅もいよいよ佳境

鶴林寺と並ぶ難所、21番・太龍寺にはロープウェイで。太龍寺は「西の高野」と呼び称されるお寺。本堂をはじめ、いくつものお堂が樹齢数百年という巨杉・大桧に覆われ、壮大なスケールが感じられます。太龍寺を出ると、残りのお寺もわずか。参加者は時に汗をぬぐい、時に雨具をまといながら、各寺院の本堂、大師堂の前でお勤めを行います。そして17番・井戸寺。このお寺が今回の旅の最後のお寺です。これで結願(けちがん)となるという参加者の方も、初めての遍路旅の方も、それぞれ感慨を抱きながら最後のお勤めを行いました。一緒に旅をした仲間ともお別れです。また会いましょう。この次もどこかで。空港へと向かう車内では、そんな声があちらこちらで聞こえていました。

21番・太龍寺へはロープウェイを利用

鶴林寺は珍しい鶴のご朱印

「西の高野」と呼ばれる太龍寺

今回で待望の結願を迎えた旅仲間の皆さん

クリア

決定