ベトナム最大都市・ホーチミン。かつてサイゴンと呼ばれ、ベトナム戦争時は南ベトナム共和国の首都となった歴史を持つ場所。戦争証跡博物館は押さえたいですね。市街地限定なら半日、徒歩で主要な観光地を巡れます。
No.01 ドンコイ通り
ホーチミン市の中心に位置する「ドンコイ通り」は、バラまき土産にちょうどいい雑貨から伝統民芸品を扱う店まで、数百ものショップが軒を連ねる通りです。手提げバックやお財布、巾着等の可愛くて安い布製品が手に入る雑貨店「ombo」や、陶器やポストカード等のバラエティに富んだグッズが並ぶ「ベトナムの雑貨マート」がお土産探しにおすすめです。ベトナムコーヒーのアレンジレシピが楽しめるカフェ「SHELTER(シェルター)」や、老舗ベトナム料理店「ゴールドフィッシュ」等、レストランやカフェも豊富にあるためショッピングの休憩場所にも困りません。
No.02 ブイビエン
ドンコイ通りと同じくホーチミン市の1区にある「ブイビエン」。安宿が多くベトナム最大のバックパッカー通りとして有名な「ブイビエン通り」と、緑豊かな「9月23日公園」がある「ファングーラオ通り」、多国籍レストランやツアーデスクが多く並ぶ「ダテム通り」の3つの通りで構成されています。お土産探しにおすすめのお店は、ブイビエン通りにあるスキンケア専門店「Naked By Nature」。ベトナム産のハーブやフルーツを使用した、低価格でパッケージも可愛らしいスキンケア商品を取り扱っています。
No.03 ベンタイン市場
ホーチミン1区の中心部にある「ベンタイン市場」は、衣類や食料品、雑貨や家電等のあらゆる商品がひしめき合う大きな市場です。営業時間はお店により異なりますが、朝は6:00から開店しています。ベトナムらしいカラフルな帯と靴底を選べるオーダーサンダルや、苦みが強い独特な風味のベトナムコーヒーがお土産に人気です。市場が閉店し始める18:00ごろから、市場の両脇の道路でナイトマーケットがスタートします。雑貨や衣類等の露店や、ベトナムのローカルフードが味わえる屋台が道沿いにズラリと並び、23:00ごろまで多くの人で賑わいます。
No.04 ホーチミン人民委員会庁舎
ホーチミンの中心部を通る「グエンフエ通り」に面した「ホーチミン人民委員会庁舎」は、オレンジ色の屋根が鮮やかなルネッサンス様式の庁舎です。フランス統治時代の1908年に、駐在するフランス人のためのパブリックホールとして建造されました。現在は政府機関として利用されており、内部は公開されていません。庁舎前の広場には「建国の父」と呼ばれる革命家ホー・チ・ミンの像があり、庁舎と合わせ撮影スポットとして人気です。日没度にはライトアップが行われ、闇に浮かぶ庁舎の圧倒的な存在感を感じられます。
No.05 聖母マリア教会
ホーチミン市の中心にある「聖母マリア教会」は、ネオゴシック様式の赤レンガと、高さ約60mにも及ぶ2つの尖塔が特徴的なカトリック教会です。フランス統治時代の19世紀末に、フランス人がミサを行う場所として建てられました。見どころは、教会内の至るところに配された色鮮やかなステンドグラス。バラの花や聖書の一場面が繊細に描かれたガラスが日の光で輝く光景は、一見の価値ありです。教会の前でドンコイ通りに向かって立つ高さ4.6mの「聖母マリア像」は、2015年に涙を流したとして大きな話題になりました。
No.06 市民劇場
ドンコイ通りの中心部にある「市民劇場」は、1897年に建築されたコロニアル建築の大きな窓とベランダが特徴的です。約500名を収容するホールでは、週末を中心に3つの公演が行われています。演目は、ベトナムの魅力を身体芸術で表現する「AO SHOW」と、竹細工を使いベトナム北部の農村の姿を描き出す「MY VILLAGE」、ベトナム人にとって欠かせない「お米」をテーマにした創作ダンスが魅力の「THE MIST」の3本。圧巻のパフォーマンスを約3,500円で楽しめます。チケットは、劇場正面の売り場または公式Webサイトで購入できます。
No.07 サイゴンスカイデッキ
ホーチミン1区の中心に位置する高さ265mのショッピングセンター「ビテクスコ・フィナンシャルタワー」。その49階にある展望台が「サイゴンスカイデッキ」です。約1,000円の入場料を支払い、エレベーターで展望台へと昇ります。地上178mの高さに設けられた展望エリアは回廊になっており、都市化が進むホーチミン市を一望できます。また、約300円の追加料金を払うと、58~60階にある体験型ビアバー「ワールド オブ ハイネケン」で、ビールの製造工程を学びながら試飲ができるツアーに参加できます。
No.08 統一会堂
ビテクスコ・フィナンシャルタワーから徒歩15分の場所にある「統一会堂」は、南北に分裂したベトナム戦争終結の舞台となった南ベトナムの旧大統領官邸です。1975年4月に北ベトナム軍の戦車が官邸のフェンスから突入したことで、南ベトナム政権は降伏することとなりました。その際に使用された戦車や戦闘機が官邸前の広場に展示されています。館内では、装飾が美しい内閣会議室や応接室、戦争の緊張感を伝える作戦指令室や通信室等が一般公開されており、ベトナム戦争の歴史の一端に触れられます。
No.09 サイゴン中央郵便局
聖母マリア教会の横にある「サイゴン中央郵便局」は、フランス統治時代の1886年にベトナムからフランスへの連絡場として作られた郵便局。パリのオルセー駅をモデルにした細かな装飾と大きな窓が特徴的です。内部の天井はクラシックなアーチ状となっており、最奥部には「ベトナム建国の父」と呼ばれる革命家ホー・チ・ミンの巨大な肖像画が飾られています。現在も郵便局として機能しており、その場で手紙を書いて日本に送ったり、お土産を配送できます。郵便局内のショップで販売されている切手やポストカードはお土産におすすめです。
No.10 水上人形劇
約1000年の歴史を持つ伝統芸能「水上人形劇」。ステージに設けられたプールの上で、人形たちがベトナムに伝わる神話や民話等のストーリーをダイナミックに演じます。ハノイの「タンロン水上人形劇場」が有名ですが、ホーチミンの統一会堂から徒歩3分の場所にある「ロンヴァン水上人形劇場」でも鑑賞できます。ハノイに負けずとも劣らない火花や水しぶきの派手な演出と、言葉が分からなくても理解できる簡潔なストーリーが魅力。1日に2回行われる公演チケットは、劇場の窓口で購入できます。
No.11 マジェスティックホテル
ドンコイ通りに面した「マジェスティックホテル」は、1925年に創立されたベトナム初の5つ星ホテルです。フランス植民地時代にはフランス人の社交場として、第二次世界大戦中は日本軍の兵舎として使用されていました。コロニアル様式の中世ヨーロッパを感じさせるシンメトリーな外観が特徴。ホテル内には伝統舞踊と音楽を楽しみながらベトナム料理が味わえるレストランや、ホーチミンの美しい景色とサイゴン川を一望できるルーフトップバー、ヨーロッパのリゾートのような屋外プールがあり、喧騒から離れたぜいたくな時間を過ごせます。
No.12 セントラルモスク
ドンコイ通りから一本入った場所にある「セントラルモスク」は、1935年に建設されたイスラム教徒のための礼拝堂です。白とエメラルドグリーンを基調にしたモスクには、身を清める洗い場と礼拝が行われる礼拝所があります。入口の壁に掛けられたアフガニスタンの時計や、礼拝所に敷かれたペルシャ絨毯等、アラビアンな雰囲気が漂います。モスクは一般公開されており、自由に見学や撮影ができますが、礼拝所にはイスラム教徒しか入室できません。また、足を露出した服装では入場できないため、訪れる際は注意が必要です。
No.13 オペラビュー
ドンコイ通りに面した市民劇場の向かいにある「オペラビュー」は、ルイ・ヴィトンやエニグマ等の一流ブランドショップが軒を連ねるショッピングビルです。旅行者は免税されるため、ハイブランドの商品が日本よりもお得に購入できます。上層階にある展望デッキからはホーチミン市街を見渡すことができ、ショッピングの合間の休憩におすすめ。周辺には「聖母マリア教会」や「統一会堂」、「サイゴン中央郵便局」等の観光名所があるため、散策の後に立ち寄ってはいかがでしょう。
No.14 サータイ市場
ホーチミン6区に位置する「サータイ市場」は、「ベトナムのチャイナタウン」と呼ばれる街「チョロン」の中にあるローカルな市場です。雑貨やお土産が豊富な「ベンタイン市場」とは異なり、食材や衣類を取り扱う問屋が軒を連ねています。商品が通路にはみ出して並べられていたり、お肉や魚をその場でさばいていたりというカオスな光景が広がっており、ベトナムの熱気と活気を感じられます。中華系の料理が味わえる屋台や食堂もありますが、生ものや氷を使った飲み物は控える方が良いでしょう。
No.15 レホンフォン高校
ベンタイン市場からタクシーで約20分の場所にある「レホンフォン高校」は、フランス統治時代の1928年に建てられたベトナムトップクラスの偏差値を誇る高校です。建設時は「ペトリュスキー高校」と呼ばれていましたが、ベトナム戦争終結後の1976年に、ベトナム共産党書記長のレ・ホン・フォンにちなんで改名されました。コロニアル様式のヨーロッパを感じさせる校舎が美しく、マルグリット・デュラス原作の映画「愛人/ラマン」の舞台となったことでも知られています。内部の一般公開が行われている休校日を狙って訪れるのがおすすめです。
フランスの統治時代の痕跡が色濃く残る街、ホーチミン。「聖母マリア教会」や「市民劇場」等のコロニアル様式の建物の美しさを楽しみながら、ぜひ「統一会堂」や「サイゴン中央郵便局」等でベトナムの歴史の一端にも触れてみてください。
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