かつて地中海一帯を支配したローマ帝国。闘争と衰退、復興を繰り返した長い歴史の遺産の数々が、今も私たちにその圧倒的な姿を見せつけています。世界で最も重要な観光地のひとつといわれるローマの魅力をご紹介しましょう。
No.01 コロッセオ
ローマのシンボルであり、その名前や姿は誰もが一度は見聞きしたことがあろう超有名な観光スポットです。紀元80年に完成したローマ帝国最大の円形闘技場で、当時は剣闘試合や公開処刑、かつての有名な戦闘の再現などが行われ5万人もの観客を熱狂させたといわれています。初期はローマ水道から引いた水を場内に張り、模擬海戦を上演することまで可能だったといいます。
スタッフのおすすめPoint!
当時の最高技術を駆使した構造、そしてローマ帝政期に建造された巨大な円形闘技場が今もなお残っているということが最大の魅力です。ツアーでは外観見学のみが多いのですが、内部見学なくしてコロッセオは語れません。地下の見学こそが醍醐味といえます。猛獣や剣闘士をアリーナに持ち上げる巻き上げ機や、跳ね上げ式の出入り口の大掛かりな仕掛けなど、古代の高度な技術に驚かされます。
No.02 トレビの泉
「トレビ」はイタリア語で“3つの道”を意味し、その名の通り、泉は3本の道が交差する場所にあります。「泉に背中を向けて、肩越しにコインを投げ入れると願いが叶う」の言い伝えはとても有名ですが、1枚なら「再びローマに戻ってくる」、2枚は「大切な人と結ばれる」、3枚だと「嫌いな人と別れられる」と、叶えたい願いによってコインの数も変わるといいます。数々の映画の舞台にもなり、世界中の観光客で賑わうローマを代表する観光地です。
スタッフのおすすめPoint!
「どうして街のど真ん中にこんなものが!」と思うほど、細い道の先に突然姿を現します。清らかな水に真っ白な大理石のコントラストが魅力的。巨大な彫刻は最大の見どころでしょう。映画好きはもちろん、ローマに来た全ての人が訪れるべき場所といえます。コイン投げにもぜひトライしてみましょう。ただし置き引きに遭わないよう手荷物には細心の注意が必要です。
No.03 スペイン広場
かつて近くにスペイン大使館があったことが、その名の由来となりました。映画「ローマの休日」のオードリー・ヘップバーンが広場にある階段でジェラートを食べるシーンはあまりにも有名で、一年中世界各国から多くのファンが集まってきます。ベルニーニ作の噴水とスペイン階段、またその上に建つトリニタ・ディ・モンティ教会が、広場全体の上品で洗練された雰囲気を演出しています。
スタッフのおすすめPoint!
映画好き、歴史好き、そしてショッピング好きにはたまらない有名な観光地であり、高級ブランド店が建ち並ぶローマ最大のショッピングエリアでもあります。階段の上にそびえるトリニタ・ディ・モンティ教会とそこから望むローマの街並み、広場の中央にあるベルニーニ作・バルカッチャの噴水、そして広場の正面から伸びるコンドッティ通りとローマ随一の老舗カフェ・グレコなど見どころが満載です。階段での飲食は禁止されているのでご注意を!
No.04 真実の口
嘘や偽りのある人が石造りの口に手を入れると噛み切られてしまう、という言い伝えを持つローマを代表する観光スポットのひとつです。サンタ・マリア・イン・コスメディン教会の前廊壁飾られている人の顔が描かれた円盤状の石の彫刻で、元々は古代ローマ時代のマンホールの蓋だったともいわれています。映画「ローマの休日」の名シーンで、世界中の人々に知られるようになりました。
スタッフのおすすめPoint!
名作映画の舞台であり、また周囲は古代ローマの有名な史跡に囲まれているという立地も最高です。「真実の口」は常に行列ができているためチラ見で通り過ぎる人も多いのですが、実際に触れてみると感動もひとしおです。折角なので並んででも口に手を入れた記念写真を撮るべきでしょう。さらに時間があれば教会内部の見学もオススメ!映画ファンはもちろん、歴史好きにもたまらない史跡が満載の場所です。
No.05 サンピエトロ大聖堂
国土全体が世界遺産として登録されている、バチカン市国にあるローマ・カトリックの総本山です。イエス・キリストの一番弟子かつ初代ローマ教皇となった聖ペテロの墓があったといわれる神聖な場所です。聖ペテロの墓上に建てられた木造建築がその始まりとされ、ルネッサンス~バロック時代には当時の一流芸術家たちの技巧をふんだんに取り込み、ローマ教皇にふさわしい大聖堂として再建されました。
スタッフのおすすめPoint!
聖ペテロを祀った神聖な教会ながら、ルネッサンスの巨匠ブラマンテ、ラファエロ、ミケランジェロらの芸術作品が揃う世界最大の宗教建造物であることが魅力です。ここは宗教、宗派に関係なく芸術性において非常に優れた場所で、内部も外観もフォトジェニックが満載です。ミケランジェロ最高傑作のひとつとされる「ピエタ像」はもちろん、壁面を飾るモザイクにもご注目を!また、時間のある方はぜひ天井のクーポラに上って圧巻の絶景をお楽しみください。
No.06 システィーナ礼拝堂
ローマ教皇の公邸である、バチカン宮殿内の礼拝堂です。教皇シクトゥス4世の名前にちなんで、“システィーナ”礼拝堂と呼ばれています。現在でもさまざまな宗教儀式や、ローマ教皇を選出するコンクラーベの会場として使用されている神聖な場所です。ミケランジェロが旧約聖書の創世記を描いた「アダムの創造」や「楽園追放」などの天井画と、祭壇奥の壁面を飾る「最後の審判」は非常に有名です。
スタッフのおすすめPoint!
ボッティチェッリ、ミケランジェロ、ペルジーノ、ピントゥリッキオなど、ルネサンス最盛期の画家達が内装の装飾絵画を描いているので、芸術好き、歴史好きの方にはたまりません。ユリウス2世、パウルス3世の命を受けてミケランジェロが描いた天井画の「天地創造」と祭壇側の「最後の審判」は最大の見どころといえるでしょう。
No.07 バチカン美術館
大小合わせて25もの美術館やギャラリー、博物館で構成される世界最大級の美術館です。歴代のローマ教皇が収集してきたコレクションを収蔵・展示しており、年間600万人以上の人々がここを訪れています。16世紀の初頭、教皇ユリウス2世が、所有していた古代彫刻を宮殿内のベルヴェデーレの中庭に配置したのが、その起源とされています。施設の全てを観てまわるには1週間を要すといわれてます。
スタッフのおすすめPoint!
集められた芸術品はヨーロッパのものにとどまらず、エジプト、エトルリア、現代キリスト教美術など、世界各地の美術品が鑑賞できることもバチカン美術館の大きな魅力のひとつです。システィーナ礼拝堂、「アテネの学堂」で有名なラファエロの間、ヘレニズム時代の傑作彫刻「ラオコーン」など、世界的に知られる傑作はもとより、建物そのものや細かな装飾まで全てが見どころです。
No.08 パンテオン
紀元前25年、初代ローマ皇帝アウグストゥスの側近であるアグリッパによって建造された世界最大の石造りの神殿です。パンテオンとは「万神殿」の意味で、様々なローマ神を奉るローマ帝国の権力と野望を象徴するモニュメントの1つでした。2000年の時を経た今も最も完全な状態で残り、その姿はローマの中心部のマルス広場で見ることができます。
スタッフのおすすめPoint!
2000年も前に造られた神殿が、ほぼ完全な状態で残っているところが一番の魅力といえます。建築としても優れた構造になっており、中に入ると神秘的な空間に心を奪われます。ルネッサンスの巨匠ラファエロの墓があり、また直径9mのオクルスと呼ばれる採光用の開口部から差し込む光が照らすドーム内部は荘厳な空気に包まれ一見の価値ありです。
No.09 ナヴォーナ広場
1世紀にドミティアヌス帝が造らせた楕円形の競技場が元になった、ローマで最も美しい広場のひとつです。広場の目印となるのは3つの噴水で、中央にはベルニーニ作「四大河の噴水」、その横にはジャコモ・デッラ・ポルタ作の「ネプチューンの噴水)」と「ムーア人の噴水」があります。最近では映画「天使と悪魔」の舞台にもなりました。観光客の他にも、地元の人や画家、ストリートパフォーマーなどで朝から晩まで一年中賑わっています。
スタッフのおすすめPoint!
古代ローマの競技場跡であり、重厚なバロック建築に周囲をぐるりと取り囲まれた景観美が魅力です。歴史好き、芸術好き、建築好き、映画好きにおススメで、ナイル川、ガンジス川、ドナウ川、ラプラタ川の4つの大河を擬人化したベルニーニの傑作「四大河の噴水」とボッロミーニの「サンタニェーゼ教会」が見どころです。すぐ近くにはローマ名物でもある朝市が開かれるカンポ・ディ・フィオーリがあり、こちらも見逃せません。
No.10 フォロ・ロマーノ
古代ローマ帝国の共和制時代から帝制時代にかけて、政治や経済の中心として栄えた場所です。首都ローマの公共広場として最重要視され戦争の勝利を祝う凱旋パレードや、政治演説などの場として活用されたといいます。西ローマ帝国の滅亡後は忘れ去られ、19世紀に発掘調査が始まるまでは土の中に埋もれていました。遺跡内には大通りに沿って神殿や凱旋門などが建ち並び、ローマ帝国のかつての栄華の面影を今に残しています。
スタッフのおすすめPoint!
ユリウス・カエサルが演説をし、歴代皇帝たちが凱旋した場所を実際に自分の足で歩けることが最大の魅力です。古代ローマ時代に訪ねてきたかのような不思議な体験を楽しむことができるので、古代ローマの歴史に興味のある人には絶対おススメです。また、パラティーノの丘から望むフォロ・ロマーノの全景は、遺跡の全体像を把握することができるほか、同時にローマ市街も一望できる絶景スポットです。
パリ、ロンドンに次ぎ、ヨーロッパで3番目に観光客が多いローマ。歴史ある建築物の数々が、訪れた人々を異次元にトリップさせてくれます。
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