金沢は加賀藩前田家の城下町として栄え、九谷焼や金箔工芸、加賀友禅などの伝統工芸や、能楽などの伝統芸能が受継がれた趣ある街並みを残す地です。
No.01 ひがし茶屋街
今もなお、3つの茶屋街が残る金沢。浅野川の東岸に位置するひがし茶屋街は、その中でもっとも規模の大きい茶屋街で、重要伝統的建造物群保存地区に指定されています。ひがし茶屋街が形成されたのは、文政3年のこと。今でもキムスコ(木虫籠)と呼ばれる出格子のある古い街並が残っています。時に茶屋から三味線や太鼓の音が聞こえ、まるで江戸時代にタイムスリップしたかのような気分が味わえます。
スタッフのおすすめPoint!
一番の魅力は、和の雰囲気がたっぷり楽しめる趣深い街並。金沢の名産品である金箔を使った甘味や化粧品、雑貨などを扱うお店も点在し、充実したお散歩を楽しむことができます。お庭を愛でながらお抹茶を楽しみたい方、石畳の道で風情溢れる写真を撮りたい方にもオススメです。
No.02 兼六園
兼六園は、水戸の偕楽園、岡山の後楽園とともに「日本三名園」のひとつとして知られる廻遊式の庭園です。江戸時代の大名庭園として、加賀歴代藩主により、長い歳月を掛けて形づくられてきました。春は桜、初春は梅、秋は紅葉、冬は雪吊りと、四季折々の自然を楽しむことが出来ます。またホタル観賞会や中秋の名月観賞など、一年に数日間しか行っていない特別な催しもあり、いつ訪れても新鮮な感動を得られます。
スタッフのおすすめPoint!
兼六園は、自然を楽しみたい方や、歴史に興味がある方にオススメのスポット。春夏秋冬を通して様々なイベントを実施され、いつ訪れても魅力に溢れています。中でもデートにピッタリなのは、春と秋。桜や紅葉がライトアップされ、幻想的な光景が広がります。
No.03 近江町市場
約300年の歴史を持ち、「金沢の台所」とも言われる近江町市場。日本海の新鮮な海の幸や地場産の野菜などが一堂に会し、いつも活気に溢れています。狭い小路の挟んだ店先では、魚介や野菜、果物を中心に、漬物やお菓子など様々な商品が集まります。買った食材は、その場で食べ歩きをすることも可能。目もお腹も楽しい市場巡りを楽しめます。
スタッフのおすすめPoint!
地元の方からは「おみちょ」の愛称で親しまれる近江町市場。この市場では、溢れんばかりに新鮮な魚介が盛りつけられた海鮮丼が、何よりの名物となっています。この1杯を食べるだけでも、近江町市場を訪れる価値アリ!ただしネタがなくなり次第販売終了となってしまうので、早い時間に訪れるのがオススメです。
No.04 金沢21世紀美術館
気鋭の現代アーティストの作品が多数展示される金沢21世紀美術館。2004年10月オープンとまだ歴史は浅いものの、全国から多くの人が訪れ、すでに金沢名所のひとつとなっています。この金沢21世紀美術館は、展示物だけでなく、建物自体も魅力的。一面ガラス張りでどこからでも入れる開放的な造りが、アートを身近に感じさせてくれます。
スタッフのおすすめPoint!
金沢21世紀美術館でもっとも有名な作品は「スイミング・プール」です。「スイミング・プール」は、外から見ると中の人が水中にいるように見え、中から見ると自分が水中にいるように感じる体感型アート。アートの知識があまりないという方やお子さんでも、素直に「スゴい!」と感じることができます。
No.05 長町武家屋敷城跡
繁華街の近くにあるとは思えないほど、静かな長町界隈。藩政時代からの加賀藩士・中流武士たちの屋敷跡が残り、黄土色の土壁や石畳の小路などが昔の面影をしのばせます。長町という名の由来は、藩政時代に長氏という執政が代々住んでいたことからついたとも言われています。街並は、15分もあれば散策できるほどの大きさ。金沢城公園を訪れた際に、ふらりと立ち寄ってみるのもオススメです。
スタッフのおすすめPoint!
最大の見所は、加賀藩史の桑島氏が住んでいた新家邸長屋門(今も人が住んでいるため、中に入るのは不可)。また金沢の伝統文化が楽しめる金沢九谷ミュウジアムや、長町友禅館(休館中)も魅力溢れるスポットです。昔の面影が残るこの界隈は、写真好きな方だけでなく、建築に興味があるという方にもオススメです。
No.06 金沢城公園(金沢城)
金沢に行くなら、一度は訪れておきたい金沢城公園。その名からもわかる通り、加賀藩前田家の居城であった、金沢城の城址を整備した公園です。園内には菱櫓、五十間長屋、橋爪門続櫓など歴的建造物が多数復元されており、そこかしこに当時の面影が。また桜やツツジ、紅葉など季節の草花も豊かで、自然と歴史の両方を満喫することができます。
スタッフのおすすめPoint!
多数の見所を抱える金沢城公園ですが、中でもイチオシは橋爪門です。橋爪門は金沢城・二の丸の正門であり、城内でもっとも格式が高いとされた門。明治時代に焼失してしまいましたが、2015年に、134年ぶりに当時の姿のまま復元されました。また、園内の石垣も見所のひとつ。金沢城ほど石垣が多種多様なお城は、全国にも例がありません。
No.07 成巽閣
兼六園に隣接する成巽閣は、“加賀百万石”前田家を代表する建造物。加賀藩13代藩主・前田齊泰が、母・眞龍院の隠居所として建てたものです。最大の特徴は、大名の書院造りと数寄屋風書院造りの2つの様式を持っていること。江戸時代を代表する建物として、昭和25年に国の重要文化財に指定されました。現在その内部は、前田家に伝わる人形や小袖などの展示場となっています。
スタッフのおすすめPoint!
この成巽閣は、前田家12代奥方のため、13代斉泰によって建てられたもの。建物内の壁や障子は色彩豊かに彩られ、斉泰の心遣いと、高い芸術性を感じることができます。中でも必見なのは「謁見の間」の欄間。この欄間は、前田家御細工所の名工・武田夕月の作であると伝えられています。
No.08 尾山神社
明治6年に建立された尾山神社は、加賀藩の藩祖・前田利家公と正室のお松の方を祀る神社。慶長4年(1599)、卯辰山麓に建立された卯辰八幡宮を現在地に移し、尾山神社としての歴史が始まりました。尾山神社の最大の見所は、全国的にも珍しい洋風の神門。ステンドグラスがはめ込まれ、神社でありながら教会のようにも見えます。この神門は、国の重要文化財にも指定されています。
スタッフのおすすめPoint!
日中の神門も魅力的ですが、夜間の神門もまた格別。ライトアップが施され、幻想的な表情を見せてくれます。また神門だけでなく、登録有形文化財に指定されている東神門も見所のひとつ。この東神門はもともと金沢城二の丸で利用されていたもので、たびたびあった火事の際にも、一度も燃えることがなかったと伝えられています。歴史好きの方や御朱印を集めているという方は、ぜひ足を運んでみて下さい!
No.09 香林坊
金沢市の中心部に位置する香林坊は、北陸随一の繁華街。石川県民にはおなじみのデパート「大和(だいわ)」や多数の飲食店が並び、県内外から多くの人が訪れます。印象的な町名の由来となったのは、比叡山の僧であった香林坊。帰俗した香林坊は薬種商の養子となり、夢枕に立った地蔵尊のお告げに従って、前田利家公の目の病を治したと伝えられています。
スタッフのおすすめPoint!
香林坊は、古い魅力と新しい魅力を兼揃えた町です。江戸時代の風情を感じる武家屋敷や金沢の伝統を受け継ぐ老舗が残る一方で、有名ブランドショップやオシャレな飲食店も多数。グルメ、ショッピング、歴史探索のどれもが楽しめるエリアとして、若者から高齢者まで幅広く親しまれています。
No.10 和倉温泉
“海の温泉”こと和倉温泉が噴出したのは、1200年も前のこと。それから250年ほどが経った永承年間(1046~1053年)に、地元の漁師夫婦が海の中で傷を癒すシラサギを見つけ、そのあたりから温泉が湧き出ているのを発見したと伝えられています。その後1641年に、加賀藩3代藩主・前田利常が湯島を整備。1654年に「宿方稼」が認可され、湯座屋や内湯宿が造られました。※2024年12月現在、能登半島地震により、21軒ある旅館のうち17軒が休館中。営業再開旅館は4軒のみです
スタッフのおすすめPoint!
海から湧き出た和倉温泉のお湯は、塩分が豊富。そのため殺菌効果や保温効果、美肌効果があるとされ、明治13年には「世界三等鉱泉」にも選ばれています。そして温泉で疲れを癒したあとは、新鮮な魚介類に舌鼓。穏やかな波の上に架かる能登島大橋や、夕暮れ時の和倉港といった絶景も素晴らしく、“海の温泉”ならではの魅力を存分に堪能することができます。
加賀藩の城下町として栄え、現在も古都の名残りをとどめる金沢。歴史好きな方にとっては必訪ともいえる観光都市です。
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