日本の約4分の3ほどの面積を持つニュージーランド。南北に長く南島と北島で気候が異なり、南島では氷河を見ることもできます。美しい山並みや渓谷が広がる国立公園ではトレッキングが楽しめ、夜になると満天の星が広がります。日本では見ることができない、南半球ならではの星やオーロラなどの星空観察は忘れられない体験となるでしょう。都市には英国庭園が広がり、湖畔には季節の花々が鮮やかに彩り人々を魅了します。先住民マオリの伝説が色濃く残る町など、雄大で多様な自然と文化が魅力のニュージーランドへ旅してみませんか。
No.01 マウントクック国立公園
世界遺産・マウントクック国立公園は、同国最高峰でアオラキ(先住民族マオリ語で雲を突き抜ける山)とも呼ばれる、標高約3724メートルのマウントクックを中心に広がっています。公園内には、ニュージーランド固有の高山植物や、ケアと呼ばれるオウムなど希少な野生動物が生息し、美しい山々や氷河、湖が訪れる人々を魅了します。マウントクック国立公園には、さまざまな難易度のトレッキングコースがあり、氷河湖ツアー、タスマンバレーツアー、星空観察など様々なアクティビティが楽しめます。
No.02 マウントクック・フッカーバレー
フッカーバレーは、マウントクック国立公園にある渓谷で、「フッカーバレー・トラック」と呼ばれるハイキングコースが人気です。この全長約10キロ(往復)のハイキングコースは、比較的平坦で急な上り下りが少なく、初心者から経験者まで幅広い層が楽しめます。道中には3つの吊り橋があり、橋の上からは谷の広がりや川の美しさを一望できます。フッカー湖手前の高原にある木道では、マウントクックの姿を正面に見ながら進むことができます。トレイルの終点であるフッカー湖には、氷河の氷塊が浮かび、雄大なマウントクックを目前に眺められます。
No.03 ミルフォードサウンド
ミルフォードサウンドは、南島の南西部に位置する世界遺産のフィヨルドランド国立公園にある人気スポットです。サウンドとは「入江」の意味で、険しい山々と深いフィヨルドが織りなすドラマチックな景観で知られています。ミルフォードサウンドではクルーズが楽しめ、約15キロの入江を往復します。ハイライトは標高約1683メートルのマイターピークで、フィヨルドの水面から切り立つ景観は圧巻です。フィヨルド内でも迫力のあるスターリンフォールは落差155メートル。クルーズ船から間近で滝を眺めることができます。
No.04 ミルフォードロード
ミルフォードロードは、南島のテ・アナウからミルフォードサウンドまでを結ぶ、約120キロの美しいドライブコースです。険しい岩壁がそそり立つエグリントンバレーの近くにあるミラー湖は、その名の通り、鏡のように水面に周囲の山々が映り込む美しい湖で、風がなく晴天の日には、水面が静止し本当に鏡のように映し出します。ミルフォードロードの終盤にあるホーマートンネルは全長約1.2キロで、険しいダーラン山脈を貫いてミルフォードサウンドへのアクセスを可能にしました。
No.05 フィヨルドランド国立公園・ミルフォードトラック
ミルフォードトラックは、フィヨルドランド国立公園内を通るトレッキングコースです。豊かな森、険しい渓谷、神秘的な湖、そして滝が織りなす景観など、トレッキング中に出会う景色や展望は非常に多様です。ミルフォードトラックは4日間(3泊4日)、全長約53キロのトレッキングです。トレッキング中には、コマドリやケアなどニュージーランドならではの野鳥を間近で観察することができます。フィヨルドランド特有の美しい景色とトレッキングをお楽しみください。
No.06 テカポ
テカポは、南島のマッケンジー盆地に位置する美しい湖とその周辺のエリアを指します。テカポ湖は、氷河が岩を削った際に生じる微細な岩粉が、氷河から融け出した水に溶け込むことで生まれる、独特のエメラルドグリーンの色が特徴で、晴天時の湖面は驚くほど鮮やかです。湖畔には1935年に建てられた石造りの教会「善き羊飼いの教会」や牧羊犬の像「バウンダリーの犬の像」があり、毎年11月から12月にかけては、ルピナスの花が咲き誇り湖畔を美しく彩ります。テカポは世界でも有数の星空観察スポットでもあり、星空ツアーも開催されています。
No.07 クイーンズタウン
南島の南部、「ビクトリア女王が暮すのにふさわしい街」と名付けられたクイーンズタウン。ワカティプ湖のほとりに広がるリゾート地で、1862年にショットオーバー川で金が発見され繁栄した歴史があります。クイーンズタウンは世界の有数のアクティビティタウンとして知られ、バンジージャンプやスカイダイビング、ジェットボートなど、数多くのアクティビティが楽しめます。 クイーンズタウンの街を見下ろすボブズ・ピークには、スカイライン・ゴンドラが運行しており、山頂まで上ると、ワカティプ湖とリマーカブル山脈を一望できる絶景が広がります。
No.08 ワカティプ湖
ワカティプ湖は南島のクイーンズタウン近郊に位置する美しい氷河湖で、長さ約77キロ、面積約293㎡とニュージーランドで3番目に大きな湖です。周囲を山々に囲まれ、湖の南にはリマーカブルズ山脈が湖にそびえます。ワカティプ湖は1日に何度も潮の満ち引きのように水位が変わり、その現象が心拍のように見えることから、先住民マオリの伝説では巨大な怪物の心臓が湖底で鼓動していると信じられてきました。クイーンズタウン周辺はアクティビティも盛んで、湖では蒸気船TSSアーンスロー号でのクルーズが人気です。
No.09 ワイトモ鍾乳洞
ワイトモ鍾乳洞は北島にある観光スポットで、別名「グローワーム・ケーブ」とも呼ばれています。洞窟内には、何万年もかけて形成された美しい鍾乳石や石筍が数多くあります。ワイトモ鍾乳洞の洞窟内で見られるツチボタル(グローワーム)は蚊に似た昆虫の幼虫で、獲物を呼び寄せるために糸を垂らし青白い光を放ちます。この光が洞窟内の暗闇を幻想的に照らし出し、まるで星空のような景色を作り出します。ツアーでは、ボートに乗ってこの光景を楽しむことができます。
No.10 ロトルア
北島の中心部に位置するロトルアは地熱活動が盛んな地域で、ダイナミックな観光スポットが多くあります。間欠泉ショーを見ることができる「レディ・ノックス間欠泉」や、泥風呂「マッド・プール」などが有名です。地熱活動によって生まれた温泉は、「ポリネシアン・スパ」などの温泉施設で楽しめ、温泉に浸かりながら美しい湖の景色を楽しむことができます。ロトルアはマオリ文化が色濃く残る地域で、ロトルア湖近くの「オヒムネツ・マオリ村」には実際にマオリの人々が暮らし、日中は一般公開されマオリの伝統や文化に触れることができます。
No.11 クライストチャーチ
クライストチャーチは南島の玄関口でもある都市で、英国風の街並みや庭園が魅力の「ガーデンシティ」として知られています。特に、市の中心にあるハグレー公園は、ウォーキングコースやボタニックガーデンが整備され、四季折々の花々が楽しめます。街を流れるエイボン川では英国風のパンティング(手漕ぎボート)に乗って川を巡ることができ、舟の上からポプラ並木や美しい風景が眺められます。2011年の地震で大きな被害を受けた大聖堂は再建が進められており、仮設の大聖堂として紙素材を使った「カードボード大聖堂」が建てられ注目を集めました。
No.12 モナベイル
クライストチャーチにある美しい庭園と歴史的建造物が魅力のモナベイル。エイボン川沿いに位置し、19世紀末に建てられた美しいビクトリア朝様式の邸宅があります。現在は一般公開されており、内部の見学やカフェとしても利用できます。敷地内のローズガーデンは圧巻で、夏には色鮮やかなバラが咲き誇り、香り高い空間が広がります。その他にも、木蓮や椿など四季折々の花々が咲く庭園があり、手入れの行き届いた広々とした芝生エリアなど、散策するだけでも心が癒されます。
No.13 ハグレー公園
ハグレー公園は、クライストチャーチにある広大な都市公園で、自然と調和した美しい景観が市民や観光客に愛されています。ハグレー公園は約165ヘクタールもの広さを誇り、クリケット場、テニスコート、ゴルフコース、ランニングやサイクリングのコースが整備されています。公園内を歩いたりピクニックを楽しんだり、日常から離れて自然の中で過ごすことができます。公園の一角にはクライストチャーチ植物園があり、約250種類ものバラが咲き誇るバラ園や日本庭園、温室など、さまざまな季節の花々を見ることができます。
No.14 オークランド
オークランドは、経済・商業の中心地でもあるニュージーランド最大の都市です。別名「シティ・オブ・セイルズ(帆の街)」と呼ばれるほど、マリーナや港が充実しています。オークランドの海岸線は非常に美しく、セーリングやカヤックなどのウォータースポーツが盛んです。周辺には50近くの島々が点在し、ワイヘキ島やランギトト島などへフェリーで行くプランも人気です。オークランドには火山丘も多く、都市全体に広がる美しい景観を形成しています。中でもマウント・イーデンやワン・トゥリー・ヒルは、市内を一望できる人気のスポットです。
No.15 スカイタワー
オークランドのランドマークとなっているスカイタワー。高さは328メートルで南半球で最も高いタワーです。展望デッキからは、オークランド市内やハウラキ湾、周囲の山々や島々など、80キロ先まで見渡せる大パノラマが楽しめます。スカイタワーでは、スリルを味わいたい人向けに、地上までワイヤーだけで飛び降りる「スカイジャンプ」やタワーの屋外展望台を歩く「スカイウォーク」といったアクティビティも用意されています。地上階にあるスカイシティには、ホテルやカジノ、劇場などもあり、一日中楽しむことができます。
No.16 クロムウェル
クロムウェルは南島のクイーンズタウンから車で約1時間、渓谷を流れるカワラウ川とダンスタン湖の交わるエリアに広がる町です。クロムウェルはフルーツ栽培の町として知られており、チェリーやアプリコット、プラムやリンゴなどが多く栽培され、町では季節ごとに採れたての果物を楽しむことができます。クロムウェルは1860年代のゴールドラッシュ時代に繁栄した町で、その歴史を感じさせる「クロムウェル・オールドタウン」には、当時の建物や博物館が保存されています。
No.17 アロータウン
南島のクイーンズタウンから約21キロの距離にあるアロータウンは、1860年代のゴールドラッシュで栄えた町で、その歴史が町全体に色濃く残っています。当時アロー川沿いでは金が発見され、多くの開拓者が集まりました。ゴールドラッシュ時代について知ることができる博物館もあり、町を流れるアロー川沿いでは金探し体験ができます。アロータウンには、当時の雰囲気を感じられる石造りの建物や教会、小さなブティックやカフェなども立ち並び、特に4〜5月には紅葉が美しく町を彩ります。
No.18 ワナカ
ワナカは南島にある美しい湖と山々に囲まれたリゾートタウンです。ワナカ湖は透明度が高く、穏やかな水面と周囲の山々の雄大な姿は人々を魅了します。湖にある一本の孤立した木「ワナカツリー」が有名で、湖畔ではボートやカヤック、パドルボードなどのウォーターアクティビティを楽しむことができます。また、ワナカ周辺には比較的短時間で登れるウォーキングトラックがいくつかあり、ハイキングやロッククライミングなどが楽しめます。ワナカ郊外には「ロブ・ロイ氷河トラック」やスキー場などもあり、一年を通して多くの観光客を惹きつけるエリアです。
No.19 トンガリロ国立公園
トンガリロ国立公園は北島中央部に位置し、ニュージーランドで初めて世界遺産に登録された国立公園で、3つの活火山(トンガリロ山、ナウルホエ山、ルアペフ山)がそびえます。マオリの神話や伝説と関連する地域でもあり、火山の噴火口や溶岩流跡など、雄大な景観が広がっています。「トンガリロ・アルパイン・クロッシング」は日帰りで楽しめるトレッキングコースの一つで、約17キロの行程を歩くことができます。火山地帯の風景や湖、噴火口など多様な自然景観を楽しめ、特に「エメラルド湖」は美しいスポットとして人気です。
No.20 ダニーデン
ダニーデンは南島の南東部、オタゴ地方の中心都市です。19世紀にスコットランドからの移民によって開拓された歴史があり、スコットランド風の建築が街中に見られ「南半球のエディンバラ」とも呼ばれています。特にダニーデン駅舎やオタゴ大学のゴシック様式の建物は美しい歴史的建築物として有名です。また、ダニーデンの東に位置するオタゴ半島は、希少な野生動物の生息地として知られており、絶滅危惧種のイエローアイドペンギンやオットセイ、世界最大級の鳥アルバトロスなどが観察できます。
No.21 モエラキ・ボルダー
モエラキ・ボルダーは南島のオアマル近郊にあるモエラキ海岸に点在する神秘的な巨石群です。直径1~2メートルにも及ぶこれらの巨石は、約6000万年もの間海底で堆積物が凝結して少しずつ大きくなったものです。その後、丸石を含む泥石地層が海底から隆起したため地上に現れ、風雨や海の浸食作用によって、丸石だけが後に残されたものと考えられています。モエラキ・ボルダーは、特に日の出や夕暮れ時に幻想的な風景を作り出し、色彩豊かな空とのコントラストが一層美しさを引き立てます。写真家にも人気の撮影スポットです。
No.22 ウェリントン
ウェリントンはニュージーランドの首都であり、市内には、ウェリントンの象徴的な建物である国会議事堂や19世紀に建てられた旧政府公邸、大学や博物館などが集まります。風光明媚な港町としても有名で、ウォーターフロントエリアには、レストランやカフェ、アートギャラリーが立ち並びます。また、標高196mの丘「マウント・ビクトリア」の展望台からは市内のパノラマが見渡せ、絶景スポットとして人気です。ウェリントンやマオリの文化を展示した国立博物館「テ・パパ・トンガレワ」や「ウェリントン植物園」など見どころも多いエリアです。
No.23 タスマン氷河
マウントクック国立公園内の最高峰アオラキとタスマン山の間にあるタスマン氷河は、全長約27キロで、ニュージーランドで最も長い氷河です。この氷河の端にはタスマン氷河湖が広がっており、独特の乳白色の水面に透き通るような青緑色の巨大な氷塊が浮かんでいます。タスマン氷河湖では、ボートツアーが人気のアクティビティで、氷塊が浮かぶ湖を間近に見物することができます。タスマン湖を一望できる展望台もあり、山々と湖が織りなす氷河谷の風景は圧巻です。
No.24 スチュワート島
スチュワート島は、ニュージーランドの南端に位置する自然豊かな島で、島の約85%は世界最南端の「ラキウラ国立公園」に指定されています。マオリ語で「ラキウラ(輝く空)」と呼ばれるこの島は、都市の明かりから遠いため星空観察に適しており、オーロラの観測地としても知られています。スチュワート島はニュージーランドの国鳥キーウィが生息していることで有名で、カカやウェカといったニュージーランド固有の珍しい鳥類も住んでいます。島内にはトレッキングコースもあり、野鳥観察も楽しみながら散策できます。
No.25 ワイカト
ワイカト地方は、ニュージーランドでも有数の農業地帯で北島の中西部に位置します。緑豊かな牧草地が広がり、牛や羊が放牧されている風景はニュージーランドの田園風景そのものです。また、ワイカト地方には観光客に人気のスポットも多く、映画のロケ地として有名なマタマタのホビット村や、ワイトモ鍾乳洞があります。ハミルトンには、美しいテーマガーデンが広がる「ハミルトンガーデンズ」があり、世界中の庭園文化を見ることができます。また、市内を流れるワイカト川沿岸には美しい風景や遊歩道があり気軽に散策できます。
「国立公園でトレッキング!世界遺産に満天の星も!ニュージーランドの魅力たっぷり25選」はいかがでしたでしょうか。世界遺産も豊富で訪れる町それぞれに魅力があり、バラエティ豊かな旅が楽しめるニュージーランドへ出かけてみませんか?
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