2017年クラブツーリズムカレンダー写真コンテスト入賞作品一覧
旅先で撮影した「旅の思い出」写真を大募集します。写真コンテスト入賞者には、全国各地の名産品をプレゼントしています。
また、ご応募いただいた写真作品はパンフレットやホームページに掲載させていただきますので、奮ってご応募ください。
最新のクラブツーリズムカレンダーについてはダウンロードしてお使いください。
2017年クラブツーリズムカレンダーコンテスト
入賞者発表
2017年クラブツーリズムのカレンダー写真コンテストに多数のご応募ありがとうございました。9,173点の応募作品から、厳正な審査の結果、大賞1点、優秀賞2点、佳作5点の合計8作品が入賞されました。おめでとうございます。惜しくも入賞を逃した作品も秀逸な作品が多く、審査は困難を極めました。ご応募いただきました皆様に、こころより感謝申し上げます。
※ページ内の“PN”はペンネームの意味です。
板見 浩史先生
フォトエディターとして多くの写真賞やコンテストの審査を担当。日本フォトコンテスト協会代表理事。
公益社団法人日本写真協会顧問。NPO法人フォトカルチャー倶楽部理事
平嶋 彰彦先生
写真家、編集者。元毎日新聞社出版写真部長、ビジュアル編集室長。
共著に『昭和二十年東京地図』(筑摩書房)、編著に『宮本常一 写真・日記集成』など
大賞
夜明けのラベンダー畑にて
作者:PN.安曇野さん(茨城県在住)
夜明け前、わずかに太陽の光が富士山頂に紅をさした頃、 まるでラベンダー畑はスポットライトを浴びる時を待っているようでした。 その刻々と変る大自然のドラマに、感動のため息とともに夢中でシャッターをきりました。
講評
富士山の写真は四季を通じて多く、また力強い富士山の写真がほとんどですが、ラベンダー畑を入れたメルヘン調の富士山はあまり見ません。あえて6月の富士山を撮影したところが面白いですね。ラベンダーの色と富士山の山肌の色がマッチして、富士山の人気がますます出るのではないでしょうか。(板見先生)
ラベンダーと日本の象徴である富士山がうまくなじんでいて、朝の湿気を含んだ雰囲気が写真から伝わってきます。決して派手な画面構成をしているわけではありませんが、見ていて飽きません。うっかりすると手前の黄色い花を切ってしまいたくなりますが、この写真ではとてもよいアクセントになっています。(平嶋先生)
優秀賞
大輪の華
作者:神尾 彰さん(山形県在住)
新潟三大花火のひとつ「ぎおん柏崎まつり・海の大花火大会」海中空スターマインや尺玉100発一斉打ちが有名で最近は三尺玉同時打ち上げ(撮影の花火)も人気があります。天候に恵まれイメージしていた作品が作れました。お薦めしたい花火大会のひとつです。
講評
花火の写真は真っ黒な空の写真が多いものですが、完全に暮れていない、空の色が残っているのが上品でいいですね。水平線のオレンジが色鮮やかで、眺めていて飽きません。画面いっぱいに花火を表現していることで安定感がありますし、一方でパステルカラーのようなカラフルな花火が現代的で、新鮮感があります。(板見先生)
紅葉の流れ
作者:鈴村 雄誠さん(神奈川県在住)
紅葉の時期の三連休に訪れた青森県。残念ながら天気には恵まれない三日間でしたが、奥入瀬渓流は雨の時も曇りの時も素晴らしい景色を魅せてくれました。どの季節に訪れても素晴らしい奥入瀬渓流ですがやはり紅葉の時期は格別です。
講評
遠近感はなかなか表現できず、写真の難しいところですが、この作品はシャッタースピードを工夫することによって、紅葉はきっちりとしながらも、水の流れで遠近感をうまく表現しています。とにかく、水の流れがとてもきれいですね。(平嶋先生)
※順不同
佳作
乾季のウユニ塩湖のサンライズ
作者:石本 こずえさん(北海道在住)
人生で、最も神秘的な瞬間。満天の星空の下、サンライズを待つ。太陽が登るに連れて、塩の結晶の影が静かに伸びていく。鏡張りの季節には経験出来ない、ウユニ塩湖のもう1つの顔。
講評
乾季のウユニ塩湖を神秘的にとらえた傑作。日の出を狙ったのが、なにより素晴らしい。レンズワークもダイナミックで、網目模様の塩湖と遠方の景色とのコントラストが絶妙です。(平嶋先生)
厳冬を飛ぶ
作者:PN.さいたまんじろうさん(埼玉県在住)
初めて訪れた鶴居村。早朝の気温は零下20度。この時期ではまだ雪や氷は望めないだろう、と高をくくっていたのですが、それは違っていました。不凍の雪裡川をねぐらにしていたタンチョウは、生きるために力強く羽ばたきました。
講評
背景の樹氷と丹頂鶴の構図がとても情感があります。作者はこの構図を丹念に選んで撮影したのではないでしょうか。
(平嶋先生)
奇跡の夕景
作者:PN.くろへいさん(東京都在住)
「世界一美しい海岸道路」と呼ばれるグレートオーシャンロードには"12使徒"という奇岩群があります。夕刻"12使徒"に立つと、南極海からの風が雲に亀裂をあけ、夕陽に染まる奇跡の絶景が広がっていました。
講評
選んだ時間帯が適切ですね。ほんの少しの時間のずれで、景色はどんどん表情を変えていきます。この作品は太陽が沈み切る直前の、夕日が風景を赤く染め上げる瞬間を見事にとらえています。(板見先生)
小樽雪あかりの路
作者:PN.ゆめぴりかさん(北海道在住)
2016年2月11日。最も寒い時期に北海道の小樽で行われる冬のイベント『小樽雪あかりの路』で夕方から、小樽運河の暮れる様子を撮影していました。橋の上からの撮影で、手も足もかじかむ程の寒さでしたがシャッターチャンスを待ち続けたかいがあり、素敵な街明かりを撮ることができました。
講評
空の残照が残っているときで、奥行きのある世界を作り上げています。この時間帯を選んだことがすばらしいですね。風がなかったようで、街の明かりが水面に明瞭に映っているのも情感を生み、いいですね。
(板見先生)
夕陽に煌めく瀬戸内
作者:今田 裕さん(兵庫県在住)
昨年は曇り空で撮り逃した紫雲出山の夕陽の桜。今年は幸運にも日没間際に青空になり、太陽が沈む直前の陽が山頂にある満開の桜をピンク色に染めました。そして眼下に見える島々・海は霞が漂い残照の色に包まれました。この美しい光景を夢中で撮りました。
講評
香川県の紫雲出山は桜の名所としてポピュラーな場所ですが、春霞の感じがいいですね。ともすると晴れている方がいいように思いますが、晴れていると淡い感じはなくなるし、空もどぎつくなります。ガスがあって空が染まったこの時間を作者は狙ったのでしょう。
(平嶋先生)