2014年クラブツーリズムカレンダー写真コンテスト入賞作品一覧
旅先で撮影した「旅の思い出」写真を大募集します。写真コンテスト入賞者には、全国各地の名産品をプレゼントしています。
また、ご応募いただいた写真作品はパンフレットやホームページに掲載させていただきますので、奮ってご応募ください。
最新のクラブツーリズムカレンダーについてはダウンロードしてお使いください。
2014年クラブツーリズムカレンダーコンテスト
入賞者発表
2014年クラブツーリズムのカレンダー写真コンテストに多数のご応募ありがとうございました。3,493点の応募作品から、厳正な審査の結果、大賞1点、優秀賞2点、佳作5点の合計8作品が入賞されました。おめでとうございます。惜しくも入賞を逃した作品も秀逸な作品が多く、審査は困難を極めました。ご応募いただきました皆様に、こころより感謝申し上げます。
※ページ内の“PN”はペンネームの意味です。
大賞
御射鹿池 緑静か
作者:岸田隆雄さん(東京都在住)
東山魁夷画伯の代表作「緑響く」に感動し、そのモチーフとなった奥蓼科の御射鹿池へ。ひっそりとした佇まいに一目で「緑静か」のタイトルが浮かんだ。水面はまさに明鏡止水。さざ波の消えるのを待ってシャッターを切りました。
講評
幾重にも重なる樹々、草の茂み。表情の異なる緑が互いに響きあい、静かな調子を奏でています。木立ちの直線は倒影の神秘さを際立たせる重要な要素。よく生かしています。隅々まで構図が整いながらも、撮影者のてらいのない感動がそのまま伝わります。静かに眺めていたくなる、すばらしい作品です。
優秀賞
機内より富士山
作者:小谷輝江さん(埼玉県在住)
2年前、同じく機内より山梨側からの富士山を撮影し、いつか反対側からも撮りたいという思いが叶いました。富士山を撮影するのが好きで、いろいろな富士山を見てきましたが天気も良く、窓から見たその姿は絶景で、大変感激しました。
講評
空からの富士という魅力的な主題を外輪まできれいにとらえました。同じ白でも山肌、雪、雲とそれぞれの質感を再現できたのは、シャッタースピードの選択の確かさです。短い撮影時間でそれが実現できたのは、作者があらかじめイメージを持って撮影に臨んでいるためです。
陽光の又兵衛桜
作者:明石義男さん(三重県在住)
樹齢300年と云われる枝垂れ桜。満開の頃になると、日の出前から三脚が列をなします。早朝の柔らかい日差しが、花全体に差し込む瞬間を待ってシャッターを切りました。周りの桃の花が色添えをしてくれています。
講評
桜の花がそれぞれの色合いを静かに主張しながら全体で迫ってきます。並々ならぬ強い生命力や周囲の空気感までが伝わってきました。撮影のポジション、角度ともに絶好のポイントであり、人の気配を除いた点にも相当の努力があったはずです。一幅の絵のような作品です。
※順不同
佳作
初夏の香り
作者:早野由香さん(埼玉県在住)
今年二度目の富士山。ラベンダーが見頃だったので、花も一つ一つ綺麗に撮影したいと思い、ラベンダーの高さの目線から富士山を見上げる構図に。富士山の上側も見上げると、雲がリズミカルな感じなのが良かったです。
講評
富士山をはるか遠くに置いた、思い切った画面の切り取り方が大胆で見事です。フィルターの選び方も表現力豊か。空の青さが力強く、気持が晴れ晴れとしますね。ラベンダーの咲く時期の季節感が十二分に表されています。三脚を使ってじっくり構成した気配から、作者の力量が感じられました。
サンタ・マッダレーナ村の風景
作者:渕江忠良さん(東京都在住)
南チロル地方フネスの谷からドロミテの山々を写した一枚です。サンタ・マッダレーナ村には斜光の時間帯に着いたので、ギザギザの峰を持つガイスラー山群を望む絶景ポイントを撮影するにはラッキーでした。
講評
優しげな緑に包まれた家々や教会に人の営みを想像し、心なごみます。しかしその背景には切り立った岩峰が連なる圧巻の風景が。ゴツゴツとした山肌の硬質感がすばらしいですね。雲の流れも画面の奥行きに効果を生み、ドロミテの壮大な魅力を余すところなく伝えています。
ねぶた信玄公
作者:PN.km0594さん(兵庫県在住)
ズズーンと地響きのような大太鼓のバチの音。背中に電気が走るような感動!やっと長年の夢が果たせました。次から次と襲ってくる山車とハネトの迫力と熱気に乗せられ、何も考えず夢中で切ったシャッターの1枚です。
(写真のねぶたは信玄公は2013年クラブツーリズム協賛山車です)
講評
人出の多い青森ねぶた祭りで、望遠を活用したにせよ山車をここまで寄って撮影できたのはまれなことでしょう。周囲の要素を極力除き、モチーフに食い込むように向かって、ねぶたの成形や絵柄を量感とともに再現しています。喧噪の中で安定感のある画面を切り取りましたね。
真冬の輝き
作者:浜田洋一さん(宮城県在住)
冬至の頃は不安定な天気が多いですが、この日は快晴。空よりも雪原を多く入れて撮影しました。日中も氷点下の凛とした寒さのなか、ひたすら、お気に入りの風景とカメラ越しに向かい合う。そんなひと時が至福の時間です。
講評
雪原に立つ木立ちを超えて、太陽の輝きが飛び込んできます。刻々と移っていく光に魅せられた作者の心情が素直に伝わってきました。端正な雪の風紋に伸びる木々の影が幻想的。色温度の影響で青みが備わり、雰囲気を高めています。澄んだ大気を吸い込みたくなる一枚です。
鍵掛峠
作者:山下勝隆さん(愛知県在住)
数日、鍵掛峠に籠った中でのワンショット。何度も大山の紅葉に挑戦しましたが今回の紅葉には目を奪われました。一日の太陽の動きに変化する南壁の稜線と裾野を這う紅葉、大山の沢の稜線陰影がすばらしい景色でした。
講評
大山の存在感が実に美しく表現された作品です。ブナの原生林、ナナカマド、カエデなど種々色彩豊かな紅葉に濃緑の林が深い印象を残し、自然の力強さや巧まざる調和に胸を打たれます。空の様子が風景全体にさらに勢いをつけましたね。雪が訪れる前の珠玉の瞬間です。