パース・西オーストラリアの観光情報

真珠の街、美しい白砂のビーチとして知られるトロピカルなリゾートタウン。実は、明治時代から真珠を通して、日本と深く長い歴史を持っています。街の西約4kmに位置するケーブルビーチへは、見渡す限り紺碧の海と真っ白な砂浜が22kmも続きます。このビーチで最も人気のアトラクションのひとつ、キャメルライドはインド洋に沈む夕陽をラクダに揺られてゆっくり眺める、まさに異国の体験です。また、3月～11月の満月の夜、干潮のローバック湾に映る月のあかりがまるで月へのぼる階段のように見えることから名付けられ、「月への階段」（Staircase to the Moon）が人々を惹きつけています。

世界遺産パヌルル国立公園内にある、先住民が4万年ものあいだ守り続けてきた聖地バングルバングル。約3億5000年前に、山から流れる川の砂が年月とともに隆起し、その後2000万年にもわたる風雨の侵食によって今の姿になったと言われています。独特の丸みを帯びた砂岩は、オレンジと黒の横縞の入った蜂の巣のような形をしており、その高さは約250mに及ぶものまであります。国立公園が開園するのは4～12月のみで、雨季は立ち入り禁止となっていますが、今ではこのエリアで最も人気の高い観光地となりました。
また、隣のノーザンテリトリーに属するカカドゥ国立公園とも近く、一緒にめぐるツアーも人気です。1981年にオーストラリアで初めて世界遺産に登録された、様々な動物や植物が生息する広大な国立公園です。地元のアボリジニ・ガガジュ族にちなんでつけられ、公園内には2万年以上前に描かれた先住民の岩壁画が多数残されています。湿地・熱帯雨林など変化に富んだ自然環境が手付かずで残されており野生のクロコダイルや珍しい野鳥が生息しています。

シャークベイは、西オーストラリア州の州都パースの北およそ830kmに位置していて、パースから飛行機で約2時間半、車だと約10時間の距離です。西オーストラリアで一番はじめに世界自然遺産に登録された場所で、コバルトブルーにきらめく遠浅の海には、300種を超える魚や哺乳類が生息し、世界最大級の海藻の森があるなど、海の生態系の多くを見ることができます。人魚伝説のモデルとなったジュゴンが約1万頭も生息しており、マンタ、ザトウクジラ、ウミガメも多く住んでいます。
世界遺産シャークベイにあるモンキーマイアは、野生のイルカと出会える人気のスポットです。西オーストラリア州政府環境省のレンジャーによって環境保護の視点から大切に保護されています。朝7：00ごろから1日に2～3回は遊びにやって来て、1～2時間はビーチで遊んでいくので、写真もたくさん撮れます。

カルバリー国立公園は、内陸から約600kmを経てインド洋へ注ぐ、マーチソン川の浸食でできた雄大な渓谷です。大自然を堪能するなら、ネイチャーズウインドウがおすすめです。自然が作り上げた岩の窓から望む渓谷は荘厳さと優美ささえ感じさせます。
近くには、ピンクレイクの通称を持つハットラグーンもあります。湖に生息する藻の影響で、鮮やかなピンクから薄い紫色まで、季節・天候・時間帯などによって様々に見えます。カルバリー国立公園に訪れるならぜひ行ってみたい観光地です。

ANAが2019年9月に就航したことから、人気に火が付いたパース。これまで乗継便で約19時間かかっていたのが、ANA直行便で約10時間とぐっと近くなりました。
非常に治安が良いことに加え、年間を通じて温暖な気温、市内中心部は碁盤の目のように整っており歩行者天国になっていることから、街歩きが楽しい街です。また、市民の憩いの場キングスパークには、一度見たら忘れられない独特な外観のバオバブや季節の花々が咲き、特に毎年9月の「ワイルドフラワーフェスティバル」開催中は、世界中から観光客が訪れます。
パース近郊にはピナクルズ、ランセリン砂丘、ウェーブロック、ロットネスト島などがあります。西オーストラリアの観光の拠点として、パースに宿泊して、周辺観光をするのがおすすめです。

西オーストラリアで一番人気の観光地ピナクルズは、パースから北に約250kmの距離に位置するナンバング国立公園の一角にあります。殺伐とした黄砂の中、石化した太古の原生林ピナクルズが塔のようにあちこちにそびえ立っています。その姿は世界の終わりさえ感じさせ、「荒野の墓標」と呼ばれるほど。
また、ピナクルズへの道中に突如現れるランセリン砂丘も見逃せない観光地のひとつ。「オーストラリアの雪」とも呼ばれおり、さらさらとした真っ白な砂が一面に広がる様は、まるで白い砂漠にも見えます。真っ青な空とインド洋とのコントラストが写真映えする美しい観光地です。

ロットネスト島は、パースの沖合約18kmのインド洋に浮かぶ国立公園です。パースからフェリーで約2時間のロットネスト島には、手つかずの自然が数多く残っており。海は透明度の高く、リゾートアイランドとして有名です。ロットネスト島内では、「クオッカ」と呼ばれる、笑顔のような表情のかわいらしい小動物に会えます。
島内は一般の車両の乗り入れが禁止されているため、島内専用のバスツアーやレンタルサイクルを利用しての散策が人気のアクティビティーとなっており、インド洋から吹く爽やかな風を浴び、動植物を観察しながらの散策は他ではできない貴重な経験です。

パースから約30分の歴史ある港町フリーマントル。開拓時代に建てられたコロニアル調の建物が立ち並ぶ美しい街並みの散歩がおすすめです。お洒落なカフェ通りは、通称「カプチーノストリート」とも呼ばれるスポット。フリーマントルの町はそれほど大きくないのでのんびり歩いて回れます。金～日曜日に訪れるなら、ぜひ足を運びたいのが毎週末に開催されるフリーマントルマーケット。屋内の市場に食料品やクラフト製品など140以上の露店が揃い、お土産を探すのにも最適です。
もう一つ、フリーマントルでぜひ訪れたい見どころが「旧フリーマントル刑務所」です。西オーストラリア州最初の刑務所として建てられ、2010年7月に「オーストラリアの囚人遺跡群」の一つとして世界遺産に登録されました。

ウェーブロックは、パース市内から約350km東に位置しています。高さ15m、長さ100mに渡り続く巨大な一枚岩。これは一定方向から吹いてくる風、その風が運ぶ砂などの浸食によりできたものと言われています。ウェーブロックの岩の表面には縞模様があり、雨に含まれる沈殿物が傾斜して岩の表面に流れ込んだものです。27億年もの気の遠くなる歳月をかけて自然がつくりだした芸術を目の当たりにすると、自然の神秘を感じずにはいられません。ウェーブロックの岩の上に登ってみるとまた違った景色をお楽しみいただけます。
ウェーブロック付近のマルカの洞窟も見逃せません。先住民アボリジニの伝説で、禁断の愛の末に生まれたマルカが悪魔の子として疎まれ住んだ洞窟だという。魚の絵、月の絵、手形などのアートを見ることができます。

良質なワインの生産地として知られるマーガレットリバーですが、実は様々な楽しみ方ができることから多くの観光客でにぎわうエリアです。美しい海岸が続くことからサーフィンに訪れる人や、中でも人気なのは全長140kmにも及ぶハイキングルートは散歩のような初心者ルートから本格的な上級者ルートまで様々です。特に人気なのが、正面にインド洋を望みながら舗装された木道を歩く絶景トラック「ケープトゥケープ（ナチュラリステ岬～ルーウィン岬間）」です。
さらに、マーガレットリバー周辺は数々の鍾乳洞やジャラ、カリーといった巨木の森など、世界でも珍しい景勝地にあふれています。

パースから南へ約220km、マーガレットリバーの北端に位置するのがバッセルトン。青い海と真っ白な砂浜が美しいこの町に、有名アニメ映画のモデルになったとも言われるバッセルトン桟橋があります。大海原に突き出た桟橋の全長は約2kmで、南半球最長の木製桟橋です。桟橋には歩道の脇に観光列車が走り、車窓からの景色はまるで海の上を走っているような気分を感じさせます。桟橋の先端には水中水族館があり、水深8mの海中を泳ぐ魚の群れやサンゴ礁を鑑賞できます。

ワイルドフラワーとは、さまざまな自然環境に自生する野生の花の総称です。西オーストラリア州は7月から11月にかけて、北部から南部まで約1万2,000種類のワイルドフラワーが自生しその約8割が固有種となっている、まさにワイルドフラワーの宝庫です。
州都パースの周辺では、8月下旬～10月上旬か例年の見頃となり、特にキングスパークでワイルドフラワー・フェスティバルが開催される9月が最も盛り上がる季節となります。一方で、北部では8月上旬～9月下旬に見頃を迎えるワイルドフラワーの中心地「コールシーム自然保護区」や、南部のバッセルトンでは11月に見頃を迎える花もあります。
クラブツーリズムでは、それぞれの見頃にあわせたツアーをご用意しております。今年は彩り豊かなお花探しの旅へ、出かけてみませんか？

パース市民の憩いの場キングスパーク。季節の花々で彩られる公園が最も華やぐのが9月です。毎年9月に開催されるワイルドフラワー・フェスティバルには、世界中から花好きが集まります。