泊まるからこそ味わえる醍醐味!初心者おすすめの山小屋を紹介

更新日:2024年06月28日

燕山荘(イメージ)

燕山荘(イメージ)

登山はとっても魅力的なスポーツ!日常では見ることのできない絶景を楽しめ、健康づくりにもなり、自然の中でリラックスすることができます。もちろん、厳しい自然が相手だからこそ、準備や下調べはしっかりと行うことは重要。それでも大変な道のりを乗り越えた後の登頂の達成感など、なにものにも代えがたい素晴らしい体験ができます。今回の記事では、前半で山小屋の魅力や特徴を、後半は初心者にもおすすめの山小屋についてご紹介します。

No.01 初心者にもおすすめの山小屋泊

氷壁の宿 徳澤園の談話室(イメージ)

氷壁の宿 徳澤園の談話室(イメージ)

登山は日帰りでも十分楽しめますが、慣れてきた人が次に挑戦したいのは山小屋への宿泊。近年、食事や名物料理、温泉などを前面に押し出した山小屋が出てきて、山中泊の楽しみ方が多様化してきました。とはいえ、山小屋に泊まろうと思ったら、「どうやって予約を取るの?」「どんなところに泊まるの?」「どんな食事?」「お風呂は?」など、分からないことが多くて初心者には少しハードルが高いことも事実。ガイドが案内をしてくれるツアーへの参加は、事前に設備や過ごし方も分かり、注意点なども教えてもらえるので、山小屋初心者には特におすすめです。ぜび山小屋に泊まって、夜だからこそ体験できる山の魅力を味わいましょう。

No.02 山小屋での夜の過ごし方

燕山荘と星空(イメージ)

燕山荘と星空(イメージ)

山小屋に泊まるメリットのひとつは、日帰りでは見ることのできない絶景を楽しむことができること。山の中に泊まる事で、御来光や朝焼け、夕景、夜は星空などの美しい景色を堪能することができます。次に、山小屋に泊まることで奥深い山々へアクセスしやすくなり、ゆとりをもった行程を組みやすくなります。一般的に、宿泊する山小屋へは15:00には到着しておきたいところ。18:00頃には夕食を済ませ、21:00頃には消灯になるのが多くの山小屋での過ごし方です。個室がある山小屋もあり予約もできますが、基本的には大部屋での雑魚寝になると考えておいた方がいいでしょう。早朝に出発するために早めに寝ている人も多いので、騒がず静かに過ごすのがマナーです。なかなか寝付けない場合でも、翌日の山行に備えて体を休めておきましょう。

No.03 山小屋の営業期間

涸沢カールのモルゲンロート(イメージ)

涸沢カールのモルゲンロート(イメージ)

山小屋は通年で営業しているところは限られていて、その山の開山シーズンに合わせて営業していることがほとんど。山深い場所にある山小屋ほど、事前確認はしっかりと行うようにしましょう。山小屋は避難場所としての意味合いもあるので、当日訪れた人でも断ることはしませんが、限られた施設なので他の人にも迷惑がかかります。営業期間、営業時間、施設の設備なども含めて、しっかりと事前確認をしておきましょう。予約は電話が一般的ですが、一部WEBからの受け付けをしている山小屋もあります。

スタッフからのコメント
予約が取りにくいシーズンの週末や、数日間にわたる縦走は特にツアーでの登山がおすすめ!貸切イベントを行っている山小屋もあり、初めての方の参加がしやすくなっています。

No.04 銀嶺荘(乗鞍岳)

銀嶺荘(イメージ)

銀嶺荘(イメージ)

銀嶺荘は、標高約2702メートルに位置する乗鞍岳・畳平バスターミナルのそばにあり、好立地の山小屋です。畳平から乗鞍岳の主峰・剣ヶ峰(標高約3026メートル)までは、約45分の登山でアクセスすることができ、宿泊客は荷物を預けて登ることも可能です。基本的に個室利用が可能で、風呂や売店、水洗トイレ(共同)などの設備が整っており、山小屋初心者にもおすすめです。また、初夏から夏にかけては高山植物、秋は色鮮やかな紅葉が楽しめるのも魅力のひとつ。夜は満天の星が広がり、都会では味わえない景色と静寂に包まれた時間を過ごすことができます。

基本情報
■所在地
 〒506-2254 岐阜県高山市丹生川町岩井谷乗鞍岳畳平
■アクセス
 平湯温泉(平湯バスターミナル)から路線バス約1時間
 ※通年マイカー規制あり
■連絡先
 (予約専用TEL)0577-79-2026

No.05 みやま山荘(丹沢山)

丹沢山(イメージ)

丹沢山(イメージ)

神奈川県西部にある丹沢山地の主峰、丹沢山。首都圏近郊で比較的アクセスもよく、ルートが豊富で登山道も整備されていて、初心者からベテランまで登れる人気のある山です。春から夏は緑が美しく、秋は紅葉、冬は雪景色を、木々の合間から覗く富士山や眼下に広がる相模湾などの眺望も魅力です。みやま山荘は丹沢山の頂上付近に建つ山小屋で、丹沢山地縦走の重要な拠点のひとつです。2004年に改装された比較的きれいな山小屋で、談話室や乾燥室、有料トイレ(宿泊者は無料)など設備も充実しています。また、ここで名物として知られているのは夕食の焼肉定食。山の上でしっかりとした食事を食べられるのはとても贅沢に感じることでしょう。

基本情報
■所在地
 〒243-0111 神奈川県愛甲郡清川村宮ヶ瀬
■連絡先
 (事務所)TEL 0463-81-8662
 (小屋・衛星携帯電話)TEL 090-2624-7229
 ※電源切り替え時(1日4回)10分間ほど電話が繋がりません

No.06 桧枝岐小屋(尾瀬)

桧枝岐小屋(イメージ)

桧枝岐小屋(イメージ)

群馬、福島、新潟の3県にまたがり、周囲を2000メートル級の山々で囲まれた本州最大規模の高層湿原、尾瀬。広い空と池塘が点在する美しい湿原を眺めながら、整備された木道を歩くのはハイカーたちの憧れです。また、初夏はミズバショウ、夏はニッコウキスゲ、秋は草紅葉と季節によって異なる表情を楽しめるのも魅力のひとつでしょう。尾瀬には20軒近く山小屋がありますが、その中でも尾瀬ヶ原から尾瀬沼に抜ける代表的なルートの拠点となるのが見晴十字路付近の山小屋です。桧枝岐小屋をはじめ、尾瀬の山小屋は比較的設備が整っており、繁忙期以外は個室も予約できるのがポイント。水が豊富な尾瀬はほとんどの施設でお風呂に入ることもできるので、初心者の方が泊まるのにおすすめの山小屋です。また、湿原内に泊まる最大のメリットは、宿泊しなければ見ることのできない景色を楽しめること。刻一刻と空の表情が移り変わる夕焼けや朝焼け、幻想的な雰囲気に包まれる朝もや、澄み渡った空気だからこそ見られる満天の星など、日常から離れた贅沢な時間を過ごすことができます。

基本情報
■所在地
 尾瀬ヶ原(下田代・見晴) 福島県南会津郡桧枝岐村燧ケ岳1番地
■連絡先
 (冬季案内所)TEL 0278-58-7050 FAX 0278-58-7000
 (現地直通)TEL 090-3405-6460 FAX 03-6888-5422
 ※予約・問い合わせは7:00~20:30

No.07 みくりが池温泉(立山)

みくりが池温泉(イメージ)

みくりが池温泉(イメージ)

北アルプス北部に位置する立山連峰。立山という山は存在せず、雄山、大汝山、富士ノ折立の3つを合わせた総称となります。この山域には、立山黒部アルペンルートが通っており、標高2450メートルの室堂まではバスやロープウェイ、ケーブルカーなどで容易にアクセスすることができます。室堂はホテル立山と直結しているので、ハイキングや登山の拠点にするのがおすすめです。標高3000メートル級の山岳絶景もさることながら、夏は高山植物、秋は紅葉など季節によって様々な楽しみ方があり、天然記念物のライチョウと出会えることも。このエリアでのおすすめの山小屋はアルペンルートの室堂から徒歩約15分のみくりが池温泉です。個室もありますが、相部屋でもカーテンで仕切られているので、比較的過ごしやすいタイプになります。山小屋ではありますが、富山の海の幸を取り入れた夕食が出るのも魅力です。また、標高2410メートルの高所にある温泉としても知られていて、大きな窓から間近にそびえる山々を眺めながら、やや白く濁った硫黄泉に浸かれば疲れも吹き飛ぶことでしょう。

基本情報
■所在地
 〒930-1414 富山県中新川郡立山町室堂平 ※配達区域外のため、荷物は届きません
■アクセス
 室堂駅より徒歩約15分
■連絡先
 TEL 076-463-1441

No.08 氷壁の宿 徳澤園(上高地)

氷壁の宿 徳澤園の外観(イメージ)

氷壁の宿 徳澤園の外観(イメージ)

上高地は、国内有数の山岳景勝地として人気の観光地であり、北アルプスへの登山口のひとつ。氷壁の宿 徳澤園は、上高地バスターミナルから徒歩約2時間ほどの徳沢地区にあります。お風呂も完備されており、客室も個室または半個室型(ドミトリー式)なので山小屋初心者でも安心。夕食も自家菜園で取れた無農薬野菜を中心にした料理をいただけます。上高地内に泊まるからこそ見ることができる朝焼けや夕焼け、満天の星など特別な時間を過ごしましょう。さらに徳沢地区から横尾地区を経て、紅葉の美しい涸沢カールにアクセスすることも。特に秋のモルゲンロートは紅葉と相まって美しく、まさにここでしか見られない絶景です。シーズン中の土日は非常に混みますが、ぜひ涸沢ヒュッテに泊まって、一度は見てほしい景色のひとつです。

基本情報
■住所
 〒390-1516 長野県松本市上高地
■連絡先
 TEL 0263-95-2508 FAX 0263-95-2512(4/27~11/3)
 FAX 0263-39-2041(11/4~4/26)
 ※電話受付時間は7:00~18:00

No.09 燕山荘(燕岳)

小屋内でケーキを囲み談笑(イメージ)

小屋内でケーキを囲み談笑(イメージ)

標高2763メートルの燕岳(つばくろだけ)は「北アルプスの女王」とも称され、その美しい山容と絶景が魅力。白い花崗岩と緑のハイマツが美しく、登山道も整備されていて、特に例年7月中旬から8月中旬はコマクサの群落が見られることでも人気です。その燕岳の中腹に位置する燕山荘(えんざんそう)は、1920年創設の歴史ある山小屋です。北アルプスの雄大なパノラマ、朝焼けや夕焼けの美しさは格別で、晴れた日は槍ヶ岳の眺望も楽しめます。施設も比較的整っており、最新のコンベクションオーブンを使った料理や、喫茶サンルームでケーキが食べられるのも楽しみのひとつです。

基本情報
■所在地
 長野県安曇野市穂高有明中房国有林内 燕岳
■連絡先
 (燕山荘松本事務所)TEL 0263-32-1535
 ※電話受付は月~金曜日9:00〜17:00
 ※WEB予約ページあり

No.10 白馬山荘(白馬岳)

白馬山荘(イメージ)

白馬山荘(イメージ)

白馬岳(しろうまだけ)は、長野県と富山県の境に位置する標高2932メートルの北アルプスを代表する名峰のひとつです。多様な登山ルートがあり、特に白馬大池を経由するコースは初夏から夏にかけて、高山植物が咲き誇る花の楽園になります。山頂からは360度の絶景が広がり、剣岳をはじめ雄大な北アルプスのパノラマ眺望が楽しめます。「白馬山荘」は白馬岳頂上直下にある白馬山荘は収容人数約800人の日本最大規模の山小屋。併設された山頂レストラン「スカイプラザ白馬」では大きな窓から杓子岳や白馬槍ヶ岳など、北アルプスの眺望を楽しみながら、コーヒーやケーキ、生ビールなどが楽しめます。雲上のレストランで贅沢なひとときをお過ごしください。

基本情報
■所在地
 白馬岳頂上直下
■連絡先
 (白馬山荘グループ山小屋予約センター)TEL 0261-72-2002
 ※WEB予約ページあり

No.11 山本小屋(美ヶ原)

山本小屋の展望風呂(イメージ)

山本小屋の展望風呂(イメージ)

美ヶ原高原は、長野県の標高約2000メートルに位置する広大な高原で、四季折々の美しい景色が楽しめるスポットです。富士山や北アルプス、中央アルプスのパノラマビューが広がり、美しの塔や美ヶ原高原美術館などの見どころも豊富です。高山植物が咲き誇る夏や紅葉の秋、雪景色の冬など、どの季節も魅力的です。山本小屋は美ヶ原高原内で唯一の温泉となり、展望風呂からは高原の景色を一望できます。天気がよければ、御来光や雲海を見られることも。夕食はジンギスカンや牛すき焼きなど、山の上とは思えない料理が提供されます。朝は宿主催で王ヶ鼻ツアーも開催。美しい眺望をたっぷりと満喫できます。

基本情報
■所在地
 〒386-0701 長野県小県郡長和町和田美ヶ原高原5101
■連絡先
 TEL 0268-86-2011 FAX 0268-86-2013

No.12 萬岳荘(恵那山)

萬岳荘(イメージ)

萬岳荘(イメージ)

標高約1579メートル、富士見台高原の近くに位置する萬岳荘(ばんがくそう)。夏期シーズンは車でアクセスすることができ、恵那山登山や富士見台高原散策の拠点としてもおすすめです。木で作られた明るい客室は繁忙期になると相部屋となることも。萬岳荘のある阿智村は「日本一の星空」で知られる星空観賞に適したエリア。都会では見られない満天の星をじっくりとお楽しみください。
※「日本一の星空」は阿智村商工会の登録商標です ※長野県阿智村は環境省認定「全国星空継続観察(星が最も輝いて観える場所)」第1位(平成18年度)

基本情報
■所在地
 〒395-0304 長野県下伊那郡阿智村智里4257-96

No.13 槍ヶ岳山荘(槍ヶ岳)

槍ヶ岳山荘と槍ヶ岳(イメージ)

槍ヶ岳山荘と槍ヶ岳(イメージ)

アルピニスト憧れの山、槍ヶ岳(標高3180メートル)。その槍ヶ岳の頂上直下に建つ槍ヶ岳山荘は、創業1926年という歴史ある山小屋で、槍ヶ岳登頂への拠点として重要な役割を果たしています。槍ヶ岳山荘は、標高約3000メートルの稜線に位置し、360度の大展望が楽しめるのも特徴。晴れた日には、穂高連峰、立山連峰、常念岳、笠ヶ岳、雲ノ平、薬師岳など北アルプスの山々だけでなく、中央アルプス、南アルプス、浅間山、八ヶ岳連峰、さらには富士山も望むことができます。槍ヶ岳への登山は様々なルートがありますが、それぞれに登りごたえのあるものばかり。大変だからこそ、登頂の感動もひとしおです。しっかりとトレーニングを積み、準備を万端にして挑戦しましょう。

基本情報
■連絡先
 TEL 090-2641-1911(期間 4/27~11/3)
 ※期間外は下記にご連絡ください
 (松本事務所)0263-35-7200 ※受付時間 9:30~17:00
 ※WEB予約ページあり


「泊まるからこそ味わえる醍醐味!初心者おすすめの山小屋を紹介」はいかがだったでしょうか。日帰り登山も十分楽しいですが、山小屋に宿泊することで、より一層山の魅力を深く知ることができます。まずは比較的泊まりやすい山小屋への宿泊から挑戦してみませんか。

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