原爆ドームや厳島神社など、多数の世界遺産を抱える広島県。かつて原爆により大きな被害を受けるも復興を果たし、現在は日本を代表する観光地に。牡蠣やお好み焼きといった名物グルメも魅力となっています。
No.01 厳島神社
「安芸の宮島」とも呼ばれ、日本三景のひとつに数えられる宮島。厳島神社は、そんな宮島に建つ平家ゆかりの神社です。海に浮かぶ神社として広く知られており、中でも海上にそびえる高さ16mの大鳥居は必見。海の青と鳥居の朱が織りなす光景は、唯一無二と言えるものです。全国に500近くある厳島神社の総本山であり、世界文化遺産にも登録されています。
スタッフのおすすめPoint!
嚴島神社の優美な社殿は、平安時代末期、平清盛が安芸守に任官された際、平家の守護神として尊崇したことに始まります。古来、宮島全体が神の島として崇められていたため陸地ではなく海上に造営され、平家一門の隆盛とともに現在のような姿となりました。潮の満ち引きや夜のライトアップなど、時間によってさまざまな表情を見せる社殿、大鳥居のほか、春は参道に咲く約1900本の桜、秋は背後にそびえる弥山の紅葉も見どころです。
No.02 原爆ドーム
広島に原爆が投下されたのは、1945年8月6日のこと。広島の文化拠点であった「広島県産業奨励館」は爆心地にありながら全壊を免れ、数少ない被爆建造物として残存しました。「産業奨励館」は原爆の凄惨さを今に伝える記念碑として保存され、いつの日からか「原爆ドーム」と呼ばれるように。1996年には、ユネスコの世界文化遺産に登録されています。
スタッフのおすすめPoint!
「広島県産業奨励館」は爆心地から北西約160mの距離で被爆しましたが、爆風をほぼ垂直に受けたことから中央のドーム部分は倒壊を免れました。戦後、ドーム状の鉄骨が残った状態から「原爆ドーム」と呼ばれるようになったこの建物は、原爆の悲惨さを伝える記念碑として1966年に永久保存が決定。現在は平和記念公園の敷地内となり、夜間も照明が灯されるため、24時間見学することができます。
No.03 広島城
1959年、毛利輝元の命によって築城が始まった広島城。「鯉城(りじょう)」の名でも親しまれるこの平城はその後、福島氏、浅野氏を城主として迎え、長きに渡って広島の街を見守ってきました。1945年の原爆投下によって倒壊するも1958年「広島復興大博覧会」の目玉として天守閣が再建され、1989年から二の丸の復元も行われました。現在は戦後復興のシンボルとなっています。
スタッフのおすすめPoint!
戦国時代末期、豊臣秀吉の補佐「五大老」となった毛利輝元は、大坂城などを訪問した際、政治・経済の中心地として城下町と一体化した城郭が必要と痛感しました。そこで広島を流れる太田川の三角州に目をつけ、水陸の交通の便に優れた地に築いた平城が広島城です。1945年の原爆投下により倒壊し、現在の広島城は外観復元・内部改装されたものですが、広大な敷地に約39mの天守など見ごたえは抜群。城内は歴史博物館として、さまざまな史料を見学できます。
No.04 平和記念公園
平和記念公園は、原爆による被害者の慰霊と恒久平和を祈る公園として、1954年に完成を迎えました。園内には原爆ドームをはじめ原爆の子の像、広島平和記念資料館、平和の鐘、原爆供養塔などがあり、毎年8月6日は平和記念式典が開催されています。世界で唯一、原爆が投下された日本。平和記念公園は、広島の方だけでなく、すべての日本人にとって特別な場所と言えるでしょう。
スタッフのおすすめPoint!
広島市の中心地、そして原爆の爆心地近くに建設された平和記念公園。敷地内には世界遺産・原爆ドーム、原爆死没者慰霊碑、被爆の惨状や資料を展示する平和記念資料館を中心に平和への願いが込められた60を超える慰霊碑や記念碑が点在しています。8月6日の平和記念式典で鳴らされる「平和の鐘」と毎日8時15分に響く「平和の時計塔」のチャイムの音は、1996年に「残したい日本の音風景100選(環境省選定)」に選ばれました。
No.05 帝釈峡
帝釈峡は、国の名勝にも指定されている全長18kmにおよぶ峡谷。石灰岩が浸食されてできた天然橋「雄橋」、その姿が龍に見えると言われる人工池「神龍湖」、奥行き200mまで散策できる鍾乳洞「白雲洞」など、たくさんの見所にあふれています。新緑や紅葉など四季折々の景観を楽しむだけでなく、カヤックやセグウェイ、りんご狩りなどを体験することもできます。
スタッフのおすすめPoint!
広島県の北東部を流れる帝釈川によって形成された帝釈峡。遊歩道を歩いていくと、自然が作り出した奇岩が数多く見られ、中でも谷に架かる全長約90m、幅約18m、高さ約40mの天然橋「雄橋」は巨大な石灰岩が渓流の浸食によって貫通したもので、見る者を圧倒するスケールです。下流に広がる「神龍湖」は新緑・紅葉のビュースポットとして知られています。周囲を一周する散策コースのほか、遊覧船やカヤックで湖面から愛でる四季折々の自然美もおすすめです。
No.06 大和ミュージアム
正式名称は「呉市海事歴史科学館」。通称「大和ミュージアム」は、造船の街として栄え、かつては戦艦「大和」を建造した呉市にある博物館です。館内では零式艦上戦闘機六二型、特殊航艇「海龍」など実物の海軍兵器を多数展示。呉の歴史や船の原理などを学ぶこともできます。博物館名の由来にもなっている「大和」は、10分の1サイズで詳細に再現されています。
スタッフのおすすめPoint!
海底で発見された設計図や写真、水中映像など最新の調査資料を基に制作された実物の10分の1、全長23.6mの「大和」は圧巻の迫力。大型資料展示室には、酸素燃料を使用した「九三式魚雷」や特攻兵器「回天」、「零式艦上戦闘機六二型」の実物資料が展示されています。操船シミュレーターをはじめ、船を造る技術や科学などお子様にも楽しく学べるコーナーもあります。お土産には「戦艦大和」のオリジナルモデルや「海軍さんのカレー」がおすすめです。
No.07 宮島
宮島の魅力は、厳島神社だけではありません。厳島神社へと続く、表参道商店街も宮島定番のスポット。名物もみじまんじゅうの店だけでも10店以上あり、食べ歩きを楽しむこともできます。そして宮島は海だけでなく、森の美しさにも定評のある場所です。厳島神社でお参りをしたあとは、紅葉谷公園や大元公園、弥山などで大自然と触れ合うのも一興です。
スタッフのおすすめPoint!
神の島・宮島は嚴島神社以外にも、霊峰・弥山の麓に空海が開基して以来1200年の歴史をもつ鳥羽天皇や豊臣秀吉ゆかりの大聖院や「西の松原」に清盛を祭神として創建された清盛神社など数多くの神社仏閣が点在しています。嚴島神社に続く表参道、伝統的な町家建築の商店などが点在するレトロモダンな町家通り、大聖院へ至る緩やかな坂道・滝小路など、趣ある通りを巡るのも楽しみのひとつ。宮島杓子などの工芸品やアナゴ飯や宮島カキきなどグルメも堪能できます。
No.08 ひろしま美術館
ひろしま美術館は「愛とやすらぎのために」をテーマとする美術館です。原爆により、一瞬にして焼け野原となった広島。その復興の歩みの中、ひろしま美術館は人々の安らぎの場として誕生しました。館内ではゴッホ、ピカソ、ゴーギャン、シャガールなど名だたる芸術家たちの作品を展示。毎月第二土曜日にはトークイベントやコンサートも開催されています。
スタッフのおすすめPoint!
フランスや日本の近代美術など約300点を所蔵する「ひろしま美術館」。中でも、優美な線による卓越した素描力で没後50年を迎え再び脚光を浴びる藤田嗣治(レオナール・フジタ)の「裸婦と猫」、フィンセント・ファン・ゴッホが亡くなる2週間前に描いた「ドービニーの庭」、結婚式やユダヤ教会など生まれ育ったユダヤ人街を描いたマルク・シャガールの「ヴィテブスクの眺め」は必見です。近隣には広島城や護国神社、庭園・縮景園などがあり散歩にも最適です。
No.09 Mazda Zoom-Zoom スタジアム広島
2009年に開場した、広島東洋カープの本拠地球場。開放感のあるグラウンド、美しい天然芝、工夫が凝らされた座席などなど、他球団ファンからすれば思わず「羨ましい!」と言いたくなってしまうような魅力にあふれています。広島駅から徒歩10分と、アクセスも◎。カープファンはもちろんのこと、プロ野球好きなら一度は訪れておきたい場所です。
スタッフのおすすめPoint!
マツダスタジアムはグルメが充実。「広島お好み焼」の鉄板焼き店「てっぱん」や一度は食べたい肉・天ぷら・きつねの全部のせ「カープうどん」などのほか、カープ選手がプロデュースしたメニューも販売。バックヤードやグラウンドを見学できるスタジアムツアーもあります。球場周辺には19名の名選手達のレリーフや広島カープ誕生物語の登場人物のブロンズ像、選手紹介ボードが展示されていてシーズンオフでも楽しめます。カープ坊やのマンホールもお見逃しなく!
日本の歴史と文化に触れられる観光名所が楽しめる広島。グルメも豊富なので、満足すること間違いなしです。
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