
白山(イメージ)
北海道から九州まで、日本全国には四季折々の自然が見事な登山・ハイキングスポットが豊富にあります。春から夏にかけては高山植物を楽しめる山やその時期しか登れない名峰もあり、絶好の山歩きシーズンです。花の鮮やかな色彩とみずみずしい緑、清らかな渓流、時折聞こえてくる野鳥のさえずりなど、山や高原ならではの魅力をたっぷりと味わえます。そこで今回は、高山植物を楽しめる山々を取り上げてみました。リフトやロープウェイを利用して無理なく歩くことができる、初心者におすすめの登山・ハイキングスポットもあります。
※当記事でご案内している各スポットの花の見頃は、天候等により前後する場合があります
No.01 利尻山(北海道)

利尻山(イメージ)
北海道の利尻島にそびえる利尻山。別名「利尻富士」とも呼ばれ、古くから航海や漁場の目印とされてきました。利尻島全体や礼文島、北海道本島などを見渡すことのできる、山頂からの絶景が見どころです。高山植物の宝庫で利尻島固有種も数多くあり、岩や石が積み重なるガレ場では、絶滅危惧IB類に指定されたリシリヒナゲシも自生しています。9合目付近はミヤマアズマギクやボタンキンバイ、リシリゲンゲといったカラフルな花々が、登山者の目を楽しませます。
基本情報
■所在地
〒097-0211 北海道利尻郡利尻富士町鬼脇
■周辺地図
https://maps.app.goo.gl/uvftLAyqGqb8rC6j7
■アクセス
利尻島「鴛泊港フェリーターミナル」から
・徒歩で3.6km、約60分
・バスで「温泉バス停」へ、徒歩で2.2km、約40分
(車)
・「鴛泊市街地」より車で約10分
・「鬼脇市街地」より車で約30分
・「沓形市街地」より車で約25分
■駐車場
あり(利尻北麓野営場)
■電話番号
0163-82-1111(利尻富士町役場)
No.02 礼文島・桃岩展望台(北海道)

桃岩展望台(イメージ)
日本最北端の離島である礼文島。気候は真夏でも涼しく、独特な地形もあって標高が低い場所でも高山植物が咲き乱れます。レブンアツモリソウやレブンキンバイソウなど「レブン」と名のつく固有種も豊富です。特に高山植物群落として国の天然記念物に指定された、桃岩展望台一帯が島内屈指の花の見どころ。桃岩登山口から約5.3km、所要時間約2時間のトレッキングコースは種類豊富な花を観賞できます。展望台では、桃の形に見える巨大な桃岩と青い海とのコントラストが鮮やか。その反対側では利尻富士を遠くに臨む絶景が広がります。
基本情報
■所在地
〒097-1201 北海道礼文郡礼文町
■周辺地図
https://maps.app.goo.gl/nFhdGFttfV6tAt1J6
■アクセス
稚内港より礼文島・香深港まで船で約1時間55分
■営業期間/時間(礼文島観光案内所)
4月中旬~10月中旬/月~金8:30~17:15
■電話番号
0163-86-2655(礼文島観光案内所)
No.03 大雪山(旭岳)(北海道)

大雪山(イメージ)
北海道中央部に位置する大雪山は、標高約2291mの旭岳を主峰とする山塊。旭岳はロープウェイで標高約1600mの姿見駅まで一気に上って気楽に登ることができるので、登山初心者にもおすすめです。花の百名山(※田中澄江の著書「花の百名山」に由来する百座)のひとつとされ、例年7月から8月が花の最盛期。裾野にある裾合平にはチングルマが咲き広がり、壮大なスケールのお花畑を楽しめます。姿見の池は、水面に旭岳や青空を映し出す景色が見ごと。周辺にはキバナシャクナゲやエゾノツガザクラの群落もあり、花々を満喫しながらハイキングを楽しめます。
基本情報
■所在地
〒078-1741
北海道上川郡上川町中央町603番地(環境省大雪山国立公園管理事務所)
■周辺地図(大雪山)
https://maps.app.goo.gl/9X7M9tSsniLxroD76
■アクセス
(旭岳)
JR旭川駅から旭川空港経由旭岳線バス「いで湯号」で終点「旭岳」下車(約90分)
■電話番号
01658-2-2574(環境省大雪山国立公園管理事務所)
No.04 秋田駒ヶ岳(秋田県)

秋田駒ヶ岳(イメージ)
秋田県の秋田駒ヶ岳は、十和田八幡平国立公園南端にある標高1637mの山。8合目までは自動車でアクセスし、そこから頂上までハイキング気分で登れます。6月下旬から8月中旬は、様々な高山植物が開花して一年で最も華やかな季節。片倉展望台から阿弥陀池までは、ミヤマウスユキソウやムラサキヤシオツツジ、ニッコウキスゲをはじめとする花々が咲き誇ります。木道が敷かれたムーミン谷ではチングルマのお花畑が有名です。また、頂上は鳥海山や岩手山などの雄大な山並みと、日本一深い湖である田沢湖を望む絶景が魅力です。
基本情報
■所在地
〒014-1201 秋田県仙北市田沢湖生保内駒ヶ岳
■周辺地図
https://maps.app.goo.gl/kCpg466tFicEkHre7
■アクセス
(公共共通)
JR田沢湖駅より羽後交通バス「駒ヶ岳線」を利用、駒ヶ岳八合目にて下車、八合目より徒歩60分(所要時間約120分)
(車)
東北自動車道盛岡ICより約75分で「アルパこまくさ駐車場」へ
※マイカー規制期間の八合目までは、アルパこまくさより羽後交通「駒ケ岳線」を利用
■駐車場
あり(アルパこまくさ駐車場、高原駐車場)
■電話番号
0187-43-2111(仙北市田沢湖観光情報センター「フォレイク」)
No.05 早池峰山(岩手県)

早池峰山(イメージ)
標高1917mの早池峰山は北上山地の最高峰です。蛇紋岩やかんらん岩でできた山なので、巨岩や巨石がいたるところに露出しており、荒々しい雰囲気を感じさせます。エーデルワイスによく似たハヤチネウスユキソウやナンブトウウチソウなど氷河期から生き残った固有種が自生し、早池峰山高山植物帯として国の特別天然記念物に指定されています。花々で彩られた7~8月はまさに天上の楽園。可憐に咲き誇る花々が登山者を魅了します。
基本情報
■所在地
〒028-2421 岩手県宮古市江繋
■周辺地図
https://maps.app.goo.gl/n5SD3aBX9MF6HKNj8
■アクセス
盛岡南ICから河原の坊駐車場へ
※河原の坊駐車場~登山口間はマイカー規制を実施
■電話番号
0198-48-2111(大迫総合支所地域振興課)
No.06 佐渡島・大野亀(新潟県)

大野亀(イメージ)
大野亀は佐渡島の外海府海岸にある、標高167mの一枚岩が海に突き出した景勝地です。トビシマカンゾウの群生地として有名で、例年5月下旬から6月中旬に見頃を迎えます。一帯を埋め尽くすように咲く黄色い花々と巨岩のコントラストは、この時期ならではの特別な風景として人気です。海沿いには大野亀と二ッ亀をつなぐ遊歩道が整備されており、約3㎞のハイキングを楽しめます。
基本情報
■所在地
〒952-3203 新潟県佐渡市願
■周辺地図
https://maps.app.goo.gl/ECbjXYcWMvg5fjPT6
■アクセス
両津港から車で約55分
■駐車場
あり
■電話番号
0259-27-5000(佐渡観光情報案内所)
No.07 尾瀬(福島県・群馬県・新潟県)

尾瀬(イメージ)
尾瀬は福島県、群馬県、新潟県の3県にまたがる本州最大の高層湿原です。5月半ばまで雪が残り、雪解けとともに咲き始めるミズバショウが有名です。尾瀬ヶ原や尾瀬沼の白い花が一面に広がる群生風景は圧巻で、6月中旬まで楽しめます。他にもヒメイチゲ、ニリンソウ、ツバメオモトなど、可憐で小さなサイズの花が多く見られます。夏にはニッコウキスゲなどの高山植物、秋には草紅葉など、それぞれの季節で異なる花や自然の美しさを堪能できます。
基本情報
■所在地
〒378-0411 群馬県利根郡片品村戸倉
■周辺地図
https://maps.app.goo.gl/MCXhv154L9eTRxaV9
■営業時間(観光)
7:00~18:00(尾瀬山の鼻ビジターセンター) ※窓口案内は7:30~16:00
7:30~16:00(尾瀬沼ビジターセンター)
■アクセス
JR上毛高原駅よりバスで戸倉、戸倉よりシャトルバスで鳩待峠
会津高原尾瀬口駅より乗合バスで御池、御池より乗合バスで沼山峠
■電話番号
070-8708-2752(尾瀬山の鼻ビジターセンター) ※9:00~16:00
090-8137-6006(尾瀬沼ビジターセンター)
No.08 平標山(新潟県・群馬県)

平標山(イメージ)
平標山(たいらっぴょうやま)は、谷川連峰主脈の西端に位置する標高1984mの山です。高山植物のお花畑が広がり、初心者でも比較的登りやすいことから、大変人気があります。谷川連峰や上越の名山を眺めながら、爽快な稜線歩きを満喫できるのが魅力。登山道沿いでは、ハクサンフウロやコウメバチソウ、ハクサンイチゲが見られます。山頂から仙ノ倉山へと続く稜線ではハイマツやシャクナゲの緑地に高山植物の群落が点在し、山上の楽園のような風景が広がります。
基本情報
■所在地
〒949-6103 新潟県南魚沼郡湯沢町土樽
■周辺地図
https://maps.app.goo.gl/h4Yqg4mkB5MvVL94A
■アクセス
・JR越後湯沢駅からバスで約30分
・関越自動車道湯沢ICから車で約30分
■駐車場
あり(平標登山口駐車場)
※降雪によっては駐車できなくなる場合があります
■電話番号
025-788-0291(湯沢町役場 企画産業観光部 環境農林課)
No.09 立山(富山県)

立山(イメージ)
立山は雄山、大汝山、富士ノ折立の3つの山の総称です。標高3000m超の高峰ですが、出発点となる室堂は2450mあるため、標高差が少なく登山初心者にもおすすめです。室堂のシンボルであるみくりが池では、雪解け水をたたえた湖面に雄大な立山を映し出す絶景を堪能できます。周囲は散策コースとなっており、夏はミヤマキンバイやクルマユリなど様々な高山植物が花盛り。弥陀ヶ原では壮大な湿原の景色とチングルマのお花畑が楽しめます。
基本情報
■所在地
〒930-1406 富山県中新川郡立山町芦峅寺
■周辺地図
https://maps.app.goo.gl/hXG6C9PcNs55keGu9
■アクセス(室堂)
富山地方鉄道「立山駅」からケーブルカーとバスを乗り継いで約60分「室堂」下車
■駐車場
あり
■電話番号
076-481-1500(立山黒部総合案内センター)
No.10 白山(石川県・岐阜県)

白山(イメージ)
白山は標高2702mの御前峰をはじめ、2000m級の山々からなる山塊です。古くから信仰の山として知られ、多くの登山者から人気を集めています。標高や地形、雪の時期の違いから多様な環境が形成され、それぞれの環境に適した植物が生息します。春から夏にかけて、高山帯ではチングルマ、タテヤマリンドウ、ミヤマリンドウが、亜高山帯では、ニッコウキスゲ、ワタスゲ、ミズバショウなどが咲き誇ります。「ハクサン」と名が付く植物が多く自生していることも特徴。秋には黄色く紅葉するイワイチョウを楽しめます。
基本情報
■所在地
〒920-2333 石川県白山市尾添
■周辺地図
https://maps.app.goo.gl/xfNfZqnGAoNduts2A
■アクセス
(公共共通)
JR金沢駅またはJR松任駅より白山登山バス「別当出合」行きを利用
(車)
北陸自動車道福井北ICから約65kmで「別当出合登山口」へ
※登山シーズンの金〜日曜、祝日などには市ノ瀬〜別当出合にマイカー規制を実施。市ノ瀬に車を停めて有料シャトルバスを利用
■電話番号
076-273-1001(白山室堂ビジターセンター)
No.11 白馬・栂池自然園(長野県)

栂池自然園(イメージ)
白馬鑓ヶ岳、杓子岳、白馬岳の白馬三山を望むことができる栂池自然園。標高約1900mに位置する日本有数の高層湿原で、ロープウェイで標高1829mまで登ることができます。散策コースの中でも、みずばしょう湿原は人気のポイント。例年6月中旬頃から一斉にミズバショウが開花しはじめ、最盛期には湿原に咲き広がる大群落や黄色いリュウキンカが見られます。7月から8月はショウジョウバカマ、イワカガミ、エンレイソウ、ニッコウキスゲなど多種多様な高山植物が園内を彩ります。
基本情報
■所在地
〒399-9422 長野県北安曇郡小谷村千国(栂池自然園)
■周辺地図
https://maps.app.goo.gl/YGbJsYToHT3pmrcv7
■開園期間・営業時間(栂池自然園)
6月1日~11月4日(10月28日~11月1日は休園)
営業時間は季節により異なります(栂池ロープウェイの営業時間に準ずる)
■アクセス
JR南小谷駅から路線バスで栂池高原下車
JR白馬駅から路線バスで白馬八方バスターミナル経由、栂池高原下車
■駐車場
あり
■電話番号
栂池自然園/070-4091-5204(栂池ビジターセンター)
栂池ゴンドラ・ロープウェイ/0261-83-2255(栂池ゴンドラリフト株式会社)
No.12 燕岳(長野県)

燕岳(イメージ)
北アルプスのほぼ中央に位置する燕岳(つばくろだけ)は、「アルプスの女王」とも呼ばれる標高約2763mの山。コマクサが豊富に咲くことで知られています。7月中旬~8月中旬が見ごろで、斜面の砂礫地が淡いピンクの花で彩られます。さらに、キバナシャクナゲやイワウメ、ミヤマハタザオをはじめ、様々な花を眺めながら登山を楽しめます。山頂にあるイルカ岩やゴリラ岩といった巨岩・奇岩も必見です。
基本情報
■所在地
〒399-8305 長野県安曇野市穂高牧
■周辺地図
https://maps.app.goo.gl/9msXc9zorvHYTHFe7
■アクセス
(公共)
JR穂高駅から定期バスで約50分、有明荘にて乗り換えて燕岳登山口まで約3分
(車)
安曇野ICから約1時間15分
■駐車場
あり
■電話番号
0263-82-9363(安曇野市観光協会)
No.13 乗鞍岳(長野県・岐阜県)

乗鞍岳(イメージ)
北アルプスの南端に位置する乗鞍岳。標高2702mの畳平まではバスなどを利用し、そこから片道約2時間で登ることができるので、登頂しやすい山として人気です。高山植物が豊富で、花々に癒されながらハイキングを楽しめるのが乗鞍岳の魅力。例年6月上旬からミヤマキンバイやミネズオウ、コメバツガザクラなどが咲き始め、7月上旬から8月中旬にかけてはハクサンイチゲやミヤマキンポウゲのお花畑が広がります。また乗鞍岳は不消ヶ池や権現池といった池の景色や、山頂から望む・南・中央アルプスの大パノラマも見どころです。
基本情報
■所在地
〒506-2254 岐阜県高山市丹生川町岩井谷
■周辺地図
https://maps.app.goo.gl/PHrWtERrvEAEGRXf7
■アクセス
(公共交通)
JR高山から路線バスでほおのき平バスターミナルへ。乗鞍スカイラインのシャトルバスに乗り換えて乗鞍バスターミナル下車
(車)
高山ICより約35分で乗鞍バスターミナルへ
■駐車場
あり(乗鞍バスターミナル)
■電話番号
0263-93-2147(松本市乗鞍観光センター)
No.14 涸沢カール(長野県)

涸沢カール(イメージ)
涸沢カールは北アルプス・穂高連峰の中腹に位置する日本有数の氷河圏谷です。名だたる3000m級の山々に囲まれた、ダイナミックな造形美が魅力です。7月頃からナナカマドの白い花が開花し、秋とは違った風景を見られます。8月はハクサンイチゲなど色とりどりの高山植物を楽しめるチャンスです。涸沢カールといえば、紅葉も見逃せません。9月下旬頃から赤く染まったナナカマドやダケカンバの黄色の紅葉が美しい景観を作り出します。涸沢カールへは、上高地を玄関口として片道5時間以上かかるため、風呂付きの山小屋に宿泊するのがおすすめです。
基本情報
■所在地
〒390-1516 長野県松本市安曇上高地
■周辺地図
https://maps.app.goo.gl/Qes9CHJ4hbjyVwrs8
■アクセス
・松本バスターミナルから路線バスで約1時間30分「上高地バスターミナル」下車
・高山濃飛バスセンターから約1時間25分バス停「上高地バスターミナル」下車
■電話番号
0263-95-2433(上高地インフォメーションセンター)
No.15 木曽駒ヶ岳(千畳敷カール)(長野県)

千畳敷カール(イメージ)
木曽駒ヶ岳は、宝剣岳と氷河の浸食で造られたダイナミックなカール地形が目の前に広がる、標高約2612mの千畳敷カールが有名です。しらび平駅からロープウェイで一気に駆け上がってたどりつけるため、交通の良さから大変人気があります。夏は約150種の高山植物が咲き、コバイケイソウや「幸福を招く」といわれるハクサンイチゲには思わず笑顔がこぼれます。秋にはナナカマドやダケカンバなど色鮮やかな紅葉が一面を彩ります。木曽駒ヶ岳の登り始めには、八丁坂という急な坂がありますが、あとは緩やかで、山頂から伊那谷を挟んでの南アルプスや富士山の眺望も魅力となっています。
基本情報
■所在地
〒399-4117 長野県駒ヶ根市赤穂1番地
■周辺地図
https://maps.app.goo.gl/tdUW7aogu9B1xFABA
■アクセス
(公共交通)
JR駒ヶ根駅から駒ヶ岳ロープウェイ路線バスで約45分しらび平下車
(車)
駒ヶ根ICから車で約5分、菅の台バスセンターへ。駒ヶ岳ロープウェイ路線バスに乗車して約30分「しらび平」駅へ
■駐車場
あり
■電話番号
0265-81-7700(駒ヶ根観光協会)
No.16 車山・霧ヶ峰(長野県)

霧ヶ峰(イメージ)
標高1925mの車山を最高峰として、なだらかな起伏が続く霧ヶ峰高原。山麓から車山山頂付近までリフトで登れる2時間程度のコースもあるので、初心者の方にもおすすめです。山頂は視界を遮るものがなく、天気が良ければ富士山や八ヶ岳、北・南・中央アルプスなど日本を代表する山々を一望できます。車山湿原、八島ヶ原湿原、池のくるみ踊場湿原からなる霧ヶ峰三大湿原があり、固有種も含めた豊かな植生を持つ国の天然記念物となっています。特に車山湿原では6月頃にはレンゲツツジが群生し、7月頃にはニッコウキスゲの黄色い花がじゅうたんのように一面を覆う景色が圧巻です。
基本情報
■所在地
〒392-0012 長野県諏訪市四賀
■周辺地図
https://maps.app.goo.gl/2izxrw33uHZv5Yrm6
■アクセス
(車山高原スキー場)
・JR茅野駅より車山高原行きにて約60分。バス停「車山高原」下車
・佐久間南ICより車で約60分
(車山肩)
・諏訪南ICより車で約30分
■駐車場
あり
■電話番号
0266-53-6456(諏訪観光協会)
No.17 入笠山・入笠湿原(長野県)

入笠湿原(イメージ)
南アルプス北端に位置する標高1955mの入笠山(にゅうかさやま)は、多種多様な高山植物の宝庫として知られています。山麓からゴンドラで約1780mまで一気に登ると、そこはまるで花の楽園。10分ほど歩いたところにある入笠湿原は、例年6月は約100万株の日本すずらんが出迎えてくれます。登山口付近でもレンゲツツジやニッコウキスゲ、アヤメといった山野草が咲くお花畑が広がります。富士山や南・中央・北アルプスを見渡す山頂からの絶景も見逃せません。
基本情報
■所在地
〒399-0211 長野県諏訪郡富士見町富士見
■周辺地図
https://maps.app.goo.gl/sHUosb1ZigfReFqZ6
■アクセス
・JR富士見駅から富士見パノラマリゾートまでシャトルバス約10分(無料)
・諏訪南ICより車で約7分
■駐車場
あり
■電話番号
0266-62-5757(富士見町観光協会)
0266-58-1123(諏訪地方観光連盟)
No.18 北岳(山梨県)

北岳(イメージ)
標高3193mを誇る北岳は、標高では富士山に次ぐ日本第二位の名峰です。高山植物が豊富に自生しており、北岳のみでしか生息していないキタダケソウが有名です。雪解け直後に開花しますが、花期が短いこともあって出会うことが難しい「高嶺の花」。花の形がよく似たハクサンイチゲも山頂付近の斜面で咲いています。岩場などではイワベンケイやキバナシャクナゲ、ミヤマキンバイなどのお花を楽しめます。稜線は空中散歩しているかのような絶景が広がり、晴れた日には富士山を見ることができます。
基本情報
■所在地
〒400-0241 山梨県南アルプス市芦安芦倉
■周辺地図
https://maps.app.goo.gl/aPQ5uDkxLN5Ly4HC6
■アクセス
(公共交通)
JR甲府駅南口より山梨交通の南アルプス登山バスで「広河原」へ
(車)
白根ICまたは甲府昭和ICから南アルプス市芦安地区の市営駐車場へ
※芦安~広河原間はマイカー規制を実施
■電話番号
055-282-6294(南アルプス市 産業観光部 観光施設課)
No.19 伊吹山(滋賀県・岐阜県)

伊吹山(イメージ)
伊吹山は滋賀県と岐阜県にまたがる標高約1377mの山です。山頂駐車場から山頂まで西登山道・中央登山道・東登山道という3つの登山道が整備され、片道約20~60分のハイキングを楽しめます。山頂は絶景の眺めで、琵琶湖・比良山系・鈴鹿山脈・穂高連峰など360度のパノラマが広がります。また、厳しい気象変化や石灰岩の地層といった自然環境から、豊かな植生が見られることも特徴です。7月から8月にかけてはまさに花らんまん。特にシモツケソウが一面に咲き広がるお花畑は、夏の伊吹山を代表する風景です。
基本情報
■所在地
〒503-1501 岐阜県不破郡関ケ原町関ケ原1586番地(伊吹山ドライブウェイ)
■周辺地図
https://maps.app.goo.gl/VgwrDW7UzHJqNQVa9
■アクセス
関ケ原駅または大垣駅または米原駅からバスで終点・伊吹山ドライブウェイ下車(夏季限定)
■駐車場
あり
■電話番号
0584-43-1155(伊吹山ドライブウェイ)
No.20 九重連山(大分県)

九重連山(大分県)(イメージ)
九重町から竹田市久住町の境界に位置するくじゅう連山。最高峰の中岳をはじめ久住山や大船山など1700m級の山が連なり、「九州の屋根」とも呼ばれています。例年5月下旬から6月中旬は、国の天然記念物に指定されているミヤマキリシマが山一面をピンクに染め、この見ごとな光景を求めて全国から登山者が訪れます。登山道に沿うようにシャクナゲ、ドウダンツツジやコケモモ、リンドウなども咲いており、花に囲まれたハイキングを満喫できるのが魅力です。
基本情報(ミヤマキリシマ群生地・平治岳)
■所在地
〒878-0202 大分県竹田市久住町大字有氏
■周辺地図
https://maps.app.goo.gl/xZgmkpXHBPmwM6oU9
■アクセス
・やまなみハイウェイ飯田高原交差点から3.5㎞、吉部登山口へ
・やまなみハイウェイ飯田高原交差点からぐるっとくじゅう周遊道路を約9㎞、男池登山口へ
■駐車場
あり
■電話番号
0973-79-2154(長者原ビジターセンター)
No.21 代表的な高山植物たち

ハクサンイチゲ
キンポウゲ科の多年草で、黄色い雄しべと白い花弁に見えるがく片を持ちます。高山の湿原や雪解け後の斜面に生息しています。
●開花時期:6月~8月
●代表的な生息地:平標山

ミヤマキンバイ
バラ科の多年草で鮮やかな黄色い花を咲かせます。葉は3枚の複葉で縁はギザギザ。砂礫地や岩場で育つ姿はたくましさと美しさを感じさせます。
●開花時期:6~8月
●代表的な生息地:鳥海山、白馬

チングルマ
バラ科で高さ約10cm。白い5枚の花弁を持ち、清楚で美しい姿が特徴です。本州中部以北から北海道の高山帯や雪渓周辺の多湿地に生息。
●開花時期:7~8月
●代表的な生息地:大雪山・裾合平

コマクサ
ケシ科の多年草で、特徴的なピンク色の花を咲かせます。花の形が馬の顔に似ていることからその名が付きました。別名「高山植物の女王」。
●開花時期:7~8月
●代表的な生息地:日光白根山、燕岳

イワギキョウ
キキョウ科の多年草で青紫の釣り鐘形の花が特徴。繊細な花びらが薄い膜のように見え、岩場や砂礫地でひときわ存在感を放ちます。
●開花時期:7~8月
●代表的な生息地:乗鞍岳、白馬

ウスユキソウ
キク科の多年草で、白い毛に覆われた葉と花が雪をかぶったように見えることから名付けられました。別名「日本のエーデルワイス」
●開花時期:7~8月
●代表的な生息地:北岳、立山

シモツケソウ
バラ科の多年草で、ピンク色の小さな花が密集して咲くのが特徴。花全体がふんわりと広がり、柔らかい印象を与えます。
●開花時期:7~8月
●代表的な生息地:伊吹山

ニッコウキスゲ
ユリ科の多年草で、大きく明るい黄色の花が目を引きます。日中に開き、夕方には閉じてしまう一日花ですが、群生する姿は圧巻です。
●開花時期:7~8月
●代表的な生息地:尾瀬、霧ヶ峰

エゾリンドウ
リンドウ科の多年草で、深い青紫色の筒状の花を咲かせます。湿地や沼地に群生し、秋の訪れを告げる花として知られています。
●開花時期:8~10月
●代表的な生息地:入笠湿原
※花の写真はすべてイメージです
No.22 (参考)登山・ハイキングの服装・装備のご案内
登山・ハイキングを楽しむためには、適切な服装や装備が不可欠です。歩いているうちに汗をかいたり、気温が変わったりしたときのため、服装は重ね着するのが基本です。肌着やTシャツは吸湿速乾性の高いものを選び、体温調節ができるように夏でも上着の準備をお忘れなく。パンツは動きやすいようにストレッチ素材のものがよいでしょう。靴は歩きなれたハイキングシューズが最適です。荷物はリュックやバックパックがおすすめですが、アウトドア用ならば軽くてフィット感もあるので、ハイキング中も疲れにくいでしょう。
初級登山の場合は標高も高くなることが多いため、上着や防寒具や登山靴などが必要です。登山用ウェアであれば、細かいところまで山で快適に過ごすための工夫がほどこされているので、少しずつでも揃えていくことをおすすめします。
登山やハイキングを安全かつ快適に楽しんでいたくだためには、服装と持ち物の準備が大切です。当社サイト内のご案内をご覧ください。
富山県の白山や北海道の大雪山、山梨県の北岳、長野県の木曽駒ヶ岳など、高山植物を楽しむ登山・ハイキングスポット20選はいかがでしたか?高地で咲き誇る花の景色は、間近で見れば感動もひとしおです。高山植物を楽しめる登山・ハイキングスポットは、今回ご紹介した山以外にもたくさんあります。カラフルな花に彩られた絶景を目指して、ベストシーズンにぜひ訪れてみてください。
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