富士五湖のうち、最も早く観光地として整備された河口湖エリア。豊かな自然だけでなく、美術館や博物館など魅力的なスポットも盛りだくさん。平成に入ってからは温泉地としても親しまれるようになりました。
No.01 忍野八海
忍野八海は、富士山の雪解け水に水源を発する湧水池群。最も大きな出口池、お釜池、底抜(そこなし)池、銚子池、最大の沸水量を誇る沸池、濁池、鏡池、菖蒲池の8つからなり、「富士山-信仰の対象と芸術の源泉」の構成資産の一部として、世界文化遺産に登録されています。かつては富士山信仰の中心的な場所であり、周辺には数多くの史跡も残されています。
スタッフのおすすめPoint!
八つある池の中でも人気の高い「湧池」は、あまりに水が透き通っているため、水深約4mの底まで見通すことができます。コバルトブルーに澄んだ水の中をニジマスやイワナが悠々と泳いでいる様は、まるで魚たちが空中を泳いでいるかのような錯覚を覚え神秘的です。のぞきこむ人の水面に反射した光景とも相まって、多重構造に織りなす水中の絶景にいつしか酔いしれ、見飽きることはありません。観光客で混雑するため、朝のうちに訪れることをおすすめします。
No.02 三ツ峠
名前に「峠」とつきますが、三つ峠は峠でなく山。都留市、西桂町、河口湖町の境界に位置し、標高は1785mに及びます。初心者でも安心して登れる山でありながら山頂からの眺望は素晴らしく、富士山、南アルプス、条件が良ければ北アルプスまでも遠望することができます。太宰治と井伏鱒二が共に登った山としても知られており、その様子は太宰の短編小説『富嶽百景』にも登場しました。
スタッフのおすすめPoint!
三ツ峠は都心から近く、気軽に日帰り登山を楽しむことができます。4つの主なハイキングルートがあり、ルートごとに初心者から中級者までが幅広く楽しめる眺望の良い山として知られています。山頂付近にある展望ポイントからは、前をさえぎるものがなく左右対称に伸びた富士山の美しい稜線が一望できます。また「フジアザミ」「レンゲショウマ」などの高山植物が豊富に咲き、花の山としても有名です。登山靴などの基本装備と防寒具や雨具は必ず用意して訪ねましょう。
No.03 河口湖
本栖湖、精進湖、西湖、山中湖に並び「富士五湖」のひとつに数えられる河口湖。大きさでは山中湖に劣りますが、富士五湖の中でも、もっとも早く観光開発が始まったという経緯があり、周辺には多数のホテルや飲食店、美術館などが存在しています。また平成に入ってからは温泉が掘削され、温泉街も形成されました。「富士山-信仰の対象と芸術の源泉」の構成資産の一部として、世界文化遺産に登録されています。
スタッフのおすすめPoint!
河口湖は都心から手軽に行けるメジャーな観光地として知られています。周辺には「大石公園」や「長崎公園」などの富士山を望む絶景ポイントが数多くあり、富士山の眺望が楽しめるホテルなどの宿泊施設も充実しているため国内外から多くの観光客が訪れています。湖畔には「河口湖美術館」などの観光スポットが点在し、周遊バスを利用すれば気軽に周辺観光を楽しむこともできます。遊覧船やスワンボートでゆったりと河口湖遊覧を楽しむのも人気です。
No.04 花の都公園
花の都公園は、富士山東麓の高原リゾート・山中湖村にある植物園です。30万㎡の敷地面積を誇る園内では、四季折々の花々がお出迎え。富士山を背景に、“花の絨毯”と言わんばかりの風景が広がります。これだけの絶景に出会えるとありながら、入場料無料(一部有料エリア有り)というのも嬉しいところ。貸し自転車を利用し、園内をサイクリングするのもオススメです。
スタッフのおすすめPoint!
雄大な富士山をバックに美しい花が広大な敷地いっぱいに咲き誇る花の都公園は、まさに「花のテーマパーク」といえます。花畑・農園エリアでは4月から10月まで季節の花が常に咲いており、インスタ映えの写真が撮れると若い女性たちに人気です。冬季でも「フローラルドームふらら」では熱帯の植物や四季の花々が咲き、一年中美しい花を観賞できます。チューリップが咲く4月下旬~5月中旬に毎年開催される「山中湖花の都公園チューリップ祭り」が見どころです。
No.05 大石公園
河口湖北岸に位置する大石公園は、河口湖と富士山を一度に眺めることができる絶好の眺望スポットです。6月下旬から7月中旬にかけて開催される「河口湖ハーブフェスティバル」のメイン会場となっており、この時期には無数のラベンダーが訪問客を楽しませてくれます。また園内の「河口湖自然生活館」では、富士山グッズや地元の手作り食品などを購入することができます。
スタッフのおすすめPoint!
河口湖畔の大石公園では全長350mに渡り花街道が延びており、4月から10月まで季節を彩る90種類以上の花々が訪れる人の目を楽しませています。園内には2万株以上のラベンダーが植えられており、例年6~7月には紫の絨毯を敷きつめたように広がり、富士山と河口湖をバックに満開のラベンダーを見物できる絶景スポットとなっています。ラベンダー以外にも、春は芝桜が鮮やかなピンク色に染め上げ、秋の一面を真っ赤に埋めつくすコキアの紅葉も見逃せません。
No.06 河口湖オルゴールの森
河口湖オルゴールの森は、世界最大級のダンスオルガンやタイタニック号に搭載予定だったオーケストリオンなど、世界的に貴重な自動演奏楽器を所蔵する西洋ヨーロッパ風の美術館。オペラ歌手とのコラボコンサートをはじめとするイベントも頻繁に行われ、音楽を身近に感じることができます。オルゴール作りやドレスを借りてのプリンセス体験なども人気となっています。
スタッフのおすすめPoint!
まるで中世のヨーロッパにタイムスリップしたかのような錯覚を覚える、オルゴールを中心として欧風の庭園を再現した美術館です。見どころは歴史的に価値の高い数々のオルゴールとその演奏が楽しめるところです。毎日行われている「サンドアートライブ」と「自動演奏楽器とオペラ歌手によるコンサート」は見逃せません。館内のレストラン&カフェ「ル・リバージュ」では、トマトとほうとうで作ったオリジナルニュー「王妃の愛した西洋ほうとう」がおススメです。
No.07 天上山公園
河口湖畔から「カチカチ山ロープウェイ」で約3分。天井山公園は、昔話「かちかち山」の舞台としても知られています。園内にはうさぎのご神体を祀る「うさぎ神社」や、かちかち山に関するお土産を扱う「たぬき茶屋」のほか、うさぎやたぬきの人形が点在し、まるで物語の中に入り込んだかのような気分に。また山頂から望む絶景も見逃せません。
スタッフのおすすめPoint!
展望台からは四季折々に表情を変える天上山の景色と河口湖、そして立派な富士山が望めます。7月中旬~8月上旬にかけては、約10万株のアジサイが見ごろを迎え、ハイキングコースから青い絨毯のように辺り一面を埋め尽くす美しい花々を楽しむことができます。登りはロープウェイで車窓を流れる景色を堪能し、下りはハイキングコースを歩いて自然を楽しむのも良いですね。コース内の道は舗装されていないので、履きなれた運動靴があるとよいでしょう。
No.08 河口湖美術館
河口湖美術館は、1991年に富士五湖地方初の公立美術館として開館しました。富士山麓の美術館らしく、展示は富士山をテーマにした絵画や版画、写真などが中心。一方企画展では、出自や時代を問わぬ幅広い作品を取り扱っています。館内のティーラウンジ「カフェ河口湖ビュー」では、河口湖を望む絶景のロケーションの中、展覧会特別メニューや季節毎のオススメメニューがいただけます。
スタッフのおすすめPoint!
富士山をテーマに歌川広重をはじめ、多くの芸術家の作品が展示されており様々な表現の富士山が楽しめます。作品鑑賞後、美術館の窓から雄大な富士山を眺めるのもオススメ。芸術作品を通して、日本文化の源でもある富士山の新たな魅力を再発見できるのではないでしょうか。美術館の敷地内には芝生公園が広がり、晴れた日には河口湖を眺めながらピクニックやお散歩も楽しむことができます。
No.09 山梨宝石博物館
山梨県といえば、宝石品出荷額日本一の地。山梨宝石博物館は、そんな山梨の県庁所在地・甲府にて開館し、2007年に河口湖畔へと移転した宝石専門の博物館です。館内では主要宝石を原石、カット石、ジュエリー製品のセットで展示。美しさを際立たせる工程をわかりやすく学ぶことができます。また高さ180cm、重さ1270kgの巨大水晶も見物となっています。
スタッフのおすすめPoint!
世界中から集められた宝石や水晶、希少鉱物たちがずらりと並ぶ美術館。少し薄暗い展示室の中で美しく光り輝く宝石たちに魅了されます。水晶の産地として知られる山梨県には、宝石加工の長い歴史があり、美術館内では宝石の研磨や、デザイン、金属加工など、粗い原石が輝くジュエリーになるまでの加工の工程がわかりやすく学べるようになっています。併設のミュージアムショップでは宝石や水晶、アクセサリーなどが購入できます。
No.10 河口湖北原ミュージアム
河口湖北原ミュージアムは、人気TV番組『開運!なんでも鑑定団』でもお馴染みの玩具コレクター・北原照久氏のコレクションを展示する美術館です。館内には、おもちゃをはじめポスター、雑誌、ドーナツ盤レコードなど、時代を彩ったオールドなアイテムがズラリ。大人にとっては懐かしく、子どもにとっては新鮮な出会いが待っています。
スタッフのおすすめPoint!
子供部屋をテーマにした展示は、幼い頃に誰でも一度は憧れたようなおもちゃでいっぱいの空間が再現されています。他に、ロボットや宇宙船が並ぶボーイズコレクションや、おままごと道具や人形が並ぶガールズコレクションなどがあります。常設展の他に3か月ごとにテーマが変わるおもちゃの展示が開かれ、何度訪れても楽しめます。また、カフェが併設されており天気が良い日にはテラス席で河口湖や富士山を眺めながらお茶やランチが堪能できます。
大自然だけでなく、様々な文化にも触れられる河口湖エリア。一人旅にも家族旅行にもオススメです。
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