
ノイシュバンシュタイン城(イメージ)
中世の趣を色濃く残すドイツ。ヴュルツブルクを起点に、おとぎ話のようなローテンブルク、ノイシュバンシュタイン城などがあるロマンチック街道。ハーメルンやブレーメンなど、グリム童話にゆかりのある街が点在するメルヘン街道。中世の古城や美しいブドウ畑の景観が船から楽しめるライン河クルーズなど、どこを切り取っても絵になる風景が数多くあります。ビール大国として知られていますが、白ワインの生産地としても有名なドイツ。豊かな歴史と文化、グルメが堪能できるドイツのおすすめスポットをご紹介します。

No.01 ノイシュバンシュタイン城

ノイシュバンシュタイン城(イメージ)
ノイシュバンシュタイン城は、ロマンチック街道の終着点フュッセン近郊にある壮大な未完の城で、その美しさとロマンチックな雰囲気から世界中から観光客が訪れます。城は19世紀にバイエルン国王ルートヴィヒ2世の夢を実現するために建てられ、外観だけでなく内部も豪華で、「歌人の間」や「玉座の間」など見どころが満載です。標高約1000mの丘の上にそびえ立つ白亜の城は、青空や紅葉、雪景色など四季折々の自然に映えます。その白く華麗な姿から「白鳥の城」とも呼ばれ、特にマリエン橋から見る城は美しく、人気のフォトスポットとして知られています。
No.02 ロマンチック街道

ロマンチック街道の北の起点・ヴュルツブルク(イメージ)
ロマンチック街道は、ヴュルツブルクからアルプス山脈麓のフュッセンまで約366kmにわたるルートで、街道沿いには中世の雰囲気が色濃く残る街が点在します。絵本のような木組みの家が並び、石畳の街道や城壁が残る「ローテンブルク」や、2000年以上の歴史を持ちルネサンス建築やフッガー家の建築遺産が残る「アウグスブルク」などが有名です。壮麗な城や宮殿なども多く、白亜の「ノイシュバンシュタイン城」や、世界遺産にも登録されている「ヴュルツブルクのレジデンツ」など、どこを切り取っても絵になる風景が広がります。
No.03 ローテンブルク

ローテンブルク(イメージ)
ローテンブルクは「ロマンチック街道の真珠」と称される、中世の雰囲気と絵本のような美しさを持つ町です。城壁が町を囲んでおり、石畳の道や木組みの家々が立ち並ぶ景観は写真映え間違いなし。町の中心に位置するマルクト広場の西側に建つ、市庁舎の塔からは美しい町並みを一望できます。リーメンシュナイダー作の「聖血の祭壇」があるゴシック様式の「聖ヤコブ教会」や、博物館なども見どころの一つです。例年11月末から12月にかけて開催されるクリスマスマーケットでも有名で、冬には幻想的な雰囲気に包まれます。
No.04 ネルトリンゲン

ネルトリンゲン(イメージ)
ネルトリンゲンは、バイエルン州にある中世の雰囲気が色濃く残る小さな町で、約1500万年前に隕石が衝突してできた巨大なクレーターの内に建設されました。クレーターの大きさは直径約25km。町全体がその中心部に位置しており、周囲の丘陵地形と調和しています。14世紀頃に築かれた城壁は、ほぼ完全な形で残っており、ぐるりと歩いて巡ることもできます。街のシンボルでもある聖ゲオルク教会の塔「ダニエル」からは、オレンジ色の屋根が印象的な美しい町並みと、クレーターの地形を一望できます。
No.05 アウグスブルク

アウグスブルク(イメージ)
ロマンチック街道の中でも最古の歴史を持つアウグスブルクは、紀元前15年のローマ時代に築かれました。ヨーロッパで最も美しいルネサンス建築の一つとされている「市庁舎」は、金箔で装飾された豪華な天井画や壁画が見どころで、2階の「黄金のホール」は息をのむ美しさ。世界最古といわれるステンドグラスがある「大聖堂」など、街にはローマ時代から中世、ルネサンス、バロックまでの歴史的な建築が多く残ります。「アウグスブルクの水管理システム」は、ローマ時代から近代まで続く水利技術の進化を示すもので、2019年に世界遺産に登録されました。
No.06 ハイデルベルク

ハイデルベルク(イメージ)
ドイツ最古の大学があるハイデルベルク。この街はゲーテやショパンなど多くの詩人や音楽家、哲学者に愛され、様々な芸術作品を残してきました。街のシンボルでもあるハイデルベルク城は、ネッカー川を見下ろす丘の上に位置しており、城からはハイデルベルクの旧市街やネッカー川、そして周囲の緑豊かな風景を一望できます。ハイデルベルク城は、中世からルネサンス期にかけて建てられた壮大な城ですが、17世紀の戦争や火事などで破壊された歴史があり、廃墟となった今でも様々な時代ごとの美しい様式を見ることができます。
No.07 ニュルンベルク

ニュルンベルク クリスマスマーケット(イメージ)
ニュルンベルクはドイツ南部に位置し、周りを約5kmの城壁に囲まれた中世の雰囲気を残す街です。13〜15世紀にかけて建てられた「聖ローレンツ教会」や、中央広場にそびえる「フラウエン教会」、街を象徴する「カイザーブルク城」などが有名です。城は神聖ローマ皇帝の居城として旧市街の高台に築かれ、皇帝の間や約60mの深い井戸など見ごたえのあるスポットです。ドイツ有数のニュルンベルクで開催されるクリスマスマーケットには、国内外から多くの観光客が訪れます。
No.08 バンベルク

バンベルク(イメージ)
ドイツ古城街道の街「バンベルク」。バロック建築やロマネスク様式の建物が多く見られ、街全体が美術品のようです。中世からの町並みが保存されている旧市街は、1993年に世界遺産に登録されました。旧市街には見どころが集まり、11世紀頃に神聖ローマ帝国ハインリヒ2世により建てられた「大聖堂」やレグニッツ川の中州に建てられた「旧市庁舎」などがあります。バンベルクの川沿いに並ぶ木組みの家々が立ち並ぶエリアは「小ヴェネツィア」と呼ばれ、特に夏には色とりどりの花が飾られた家々が運河に映えます。
No.09 ミュンヘン

ミュンヘン(イメージ)
ミュンヘンはバイエルン州の州都であり南ドイツの拠点となる都市です。商業や文化、交通網の中心であるミュンヘンでは新市庁舎前のマリエン広場や、バイエルン王家の本宮殿として使われていた華麗な「レジデンツ」などが有名です。ミュンヘン中央駅から北西に位置する「ニンフェンブルク城」も代々バイエルン王家に受け継がれてきた壮麗な城で、美しい庭園も散策できます。ミュンヘンは「ビールの都」として世界的にも知られ、バイエルン音楽を聴きながら地元料理とビールを楽しめます。
No.10 マリエン広場

マリエン広場(イメージ)
マリエン広場はミュンヘンきってのショッピングエリアであり、クリスマスマーケットやフェスなど多くのイベントが行われるスポットです。広場を起点に旧市街の観光名所を巡ることができます。広場の北面そびえる壮大なネオゴシック建築の新市庁舎の中央部の塔にはドイツ最大と言われる仕掛け時計「グロッケンシュピール」があり、中世の騎士の戦いや祝宴を再現した可動人形が動く様子は多くの観光客を魅了します。市庁舎の塔には展望台があり、美しいミュンヘンの街並みを一望することができます。
No.11 ヴィース巡礼教会

ヴィース巡礼教会(イメージ)
ヴィース巡礼教会は、バイエルン州のアルプスのふもとにある教会で、1983年に世界遺産にも登録されています。1738年に、木彫りのキリスト像が涙を流したとされる奇跡が広まり、多くの巡礼者がこの地を訪れ、教会が建てられました。ヴィース巡礼教会はロココ様式の最高傑作とされ、その装飾の細やかさと華麗さで訪れる人々を圧倒します。内部は明るい色調で彩られ、金色の装飾や天井画、彫刻が織りなす空間はまるで天国のような雰囲気です。教会ができるきっかけとなったキリスト像は教会内に安置され、信仰の象徴として大切にされています。
No.12 黒い森地方

ゲンゲンバッハ(イメージ)
黒い森地方は、ドイツ南西部に位置する広大な森林地帯で、四季折々の美しい風景が楽しめます。ドイツを代表する温泉保養地で、ローマ時代から続く「バーデン・バーデン」などのリラックススポットがあります。ボートやハイキングなどのアクティビティが楽しめる「ティティ湖」や、木組みの家々が並び中世の雰囲気が漂う「ゲンゲンバッハ」などの散策もおすすめです。黒い森地方には『赤ずきん』や『ヘンゼルとグレーテル』などのグリム童話の舞台となったとされる場所もあり、訪れる人々を童話の世界へ誘います。
No.13 ホーエンツォレルン城

ホーエンツォレルン城(イメージ)
ホーエンツォレルン城は「天空の城」とも称される絶景スポットで、ドイツ南部ヴュルテンベルク州の標高約855メートルの山頂に建つ壮大な城です。城からは周囲の緑豊かな森や草原を見渡せ、特に霧が立ち込める日には、城が雲海の上に浮かんでいるように見える幻想的な光景が広がります。ホーエンツォレルン城は、ドイツ皇帝を輩出したホーエンツォレルン家の故郷の城で、現在の城は19世紀に再建されました。城壁や尖塔、大広間、礼拝堂などが美しくデザインされ、特にホーエンツォレルン家の貴重なコレクションが展示された宝物館は必見です。
No.14 ベルリンの壁

ベルリンの壁(イメージ)
ベルリンの壁は、1961年から1989年まで東西ドイツを隔てた分断の象徴でした。壁は東ドイツから西ドイツへの脱出を阻む目的で建てられましたが、崩壊後はドイツ再統一と冷戦の終結を象徴するスポットとなりました。壁の一部を利用して作られた「イーストサイドギャラリー」が有名で、1.3kmにわたる壁に描かれた多彩な壁画は、平和、自由、愛をテーマにした作品が多く、「兄弟のキス」や「トラバントが壁を突き破る絵」などがあります。
No.15 ブランデンブルク門

ブランデンブルク門(イメージ)
ブランデンブルク門は、18世紀末に建てられたベルリンを代表する歴史的建造物です。高さ約26m、幅約65mの壮大なスケールを誇り、巨大なドーリア式円柱が並ぶデザインが特徴的です。門の上には、勝利の女神が4頭立ての馬車を操る彫刻があり、力強さと優雅さを象徴しています。戦後ドイツは東西に分断された後、門の前には壁が建設され通行することはできなくなりましたが、ベルリンの壁崩壊後はドイツの統一と平和の象徴として親しまれています。
No.16 ドレスデン

ドレスデン(イメージ)
ドレスデンはドイツ東部のザクセン州の州都で、エルベ川沿いに広がる街並みは、バロック様式の建物と緑豊かな自然が調和し、まるで絵画のようです。18世紀に完成したバロック建築の傑作「ツヴィンガー宮殿」や、戦後に修復された「聖母教会」、世界的に有名なオペラハウス「ゼンパーオーパー」など見どころも多い都市です。ドレスデンは第二次世界大戦で多くの教会や宮殿が崩壊しましたが、市民と国際的な支援によって見事に再建されました。歴史的遺産と近代都市が調和した姿は、ドイツの復興の象徴とも言えます。
No.17 ポツダム

ポツダムのサンスーシ宮殿(イメージ)
ベルリン近郊の街「ポツダム」には歴史的建築物や宮殿も多く、赤レンガの建物が並ぶ「オランダ地区」やポツダム会談が行われた「ツェツィリエンホーフ宮殿」などがあります。中でも「サンスーシ宮殿」はフリードリヒ大王の宮殿として建てられ、その内部の豪華な装飾や庭園の美しさから「ドイツのヴェルサイユ」とも称されています。サンスーシ宮殿とツェツィリエンホーフ宮殿は、ポツダム東部にあるバーベルスベルク宮殿やベルリンのシャルロッテンブルク宮殿などともに「ポツダムとベルリンの宮殿群と公園群」として世界遺産に登録されています。
No.18 マイセン

マイセン(イメージ)
エルベ川沿いに位置する古都「マイセン」。ヨーロッパで初めて磁器が製造された地として知られ、1710年に設立された「マイセン磁器製作所」は、高品質で洗練されたデザインの磁器を生産し続けています。マイセン磁器博物館では、その歴史や製造工程、美しい作品を見ることができます。エルベ川を見下ろす丘の上には「マイセン大聖堂」がそびえ、大聖堂の隣に建つ「アルブレヒト城」は現存するドイツ最古の城とされています。かつてはマイセン磁器製作所の拠点としても使用され、城内では歴史的な展示や建築美を楽しむことができます。
No.19 ライプツィヒ

トーマス教会(イメージ)
ライプツィヒは、ドイツ東部に位置するザクセン州最大の都市で、世界的に有名なオーケストラ「ゲヴァントハウス管弦楽団」があることでも有名です。バッハが長く活躍した地でもあり、彼がカントール(音楽指導者)を務めた「トーマス教会」にはバッハの墓があり、バッハ博物館では彼の生涯や音楽について深く学べます。ライプツィヒには、歴史的な建物と近代的なデザインが融合した街並みが広がっており、ルネサンス様式の美しい「旧市庁舎」や、ヨーロッパ最大級の駅舎「ライプツィヒ中央駅」などが見どころです。
No.20 ライン河

ライン河クルーズ(イメージ)
ライン河は、スイスからオランダに至るヨーロッパを代表する全長1320kmの大河です。川沿いには美しい風景が広がり、豊かな歴史や文化遺産が詰まっています。丘陵地に広がるブドウ畑の風景で有名な「ライン渓谷中流上部」には約30カ所の城塞の遺跡が残り、世界遺産に登録されています。ライン河の象徴的なスポット「ローレライの岩山」は、伝説の人魚にちなんだ詩や歌が知られ、ライン渓谷にあるラインシュタイン城やトゥルンベルク城、シェーンブルク城など古城めぐりなども楽しめます。船上から城や村々を眺めながら、優雅な時間を過ごせるライン河クルーズが人気で、特にリューデスハイムからザンクト・ゴアールまでの区間は絶景が続きます。詩人ハイネやワーグナーなど多くの芸術家たちのインスピレーションの源となり、多くの伝説や文学作品の舞台となったライン河。川沿いの旅は、風景を楽しむだけでなく、歴史や文化、グルメも満喫できる魅力的な体験となるでしょう。
No.21 ケルン大聖堂

ケルン大聖堂(イメージ)
世界遺産「ケルン大聖堂」はゴシック建築の傑作で、1248年に建設が始まり完成まで600年以上かかりました。高さ約157m、奥行き約114m、幅約86mもあり、遠くからでもその威容を確認できます。大きく突き出た2本の塔や、繊細な装飾が施された外観は圧巻で、特に西正面のファサードはゴシック建築の芸術性を象徴しています。大聖堂内には「三賢者(東方の三博士)」の聖遺物を収めた金の聖櫃が安置され、「バイエルンの窓」と呼ばれる美しいステンドグラスから神々しい光が差し込みます。
No.22 リューベック

リューベック(イメージ)
リューベックはバルト海沿岸のドイツ北部に位置し、中世の雰囲気を色濃く残す美しいエリアです。1987年に世界遺産に登録されたリューベックは、ハンザ同盟の中心地として繁栄した往時の街並みが保存されています。リューベックを象徴するランドマーク「ホルステン門」は、15世紀に建てられたゴシック様式の門で、現在は歴史博物館になっています。マルクト広場には、音楽家バッハも通ったと伝わる「聖マリア教会」と、風除けの丸い穴が特徴的な黒レンガ造りの「市庁舎」 がそびえます。
No.23 ブレーメン

ブレーメンの音楽隊像(イメージ)
ブレーメンは、ドイツ北部メルヘン街道の終着地で、ハンザ同盟の歴史を色濃く残す美しい街です。グリム童話『ブレーメンの音楽隊』で有名で、市庁舎のそばにある「ブレーメンの音楽隊像」は、観光客に人気のフォトスポットです。街の中心にあるマルクト広場に建つ「市庁舎」は世界遺産に登録されており、ヴェーザールネッサンス様式の壮麗な建物です。ブレーメンで最も古いエリアの「シュノーア地区」には、狭い石畳の路地に小さなカフェやショップ、アートギャラリーが並び、散策するだけでも楽しめます。
No.24 ハンブルク港

シュパイヒャーシュタット(イメージ)
ハンブルク港は、中世から国際貿易の拠点として栄えた世界でも有数のコンテナ港です。世界遺産にも登録された世界最大級の赤レンガ倉庫群「シュパイヒャーシュタット」は、ハンブルク港の発展を物語る象徴的なエリアです。運河と橋が交差する景観が美しく、夕暮れ時にはライトアップされ、幻想的な雰囲気に包まれます。2017年に完成したハンブルクの新たなランドマーク「エルプフィルハーモニー」は波のようなガラス張りのデザインが特徴的なコンサートホールで、港全体を見渡せる展望台「プラザ」からの景色は必見です。
No.25 シュベリーン城

シュベリーン城(イメージ)
シュベリーン城は北ドイツに位置する美しい湖上の城で、まるでおとぎ話の世界から飛び出してきたような姿から「北のノイシュバンシュタイン城」とも呼ばれています。この城は10世紀に砦として始まり、歴史を重ねて現在の壮大なネオルネサンス様式の姿になりました。かつてはメクレンブルク公爵の居城であり、現在はメクレンブルク=フォアポンメルン州議会の議事堂としても使われています。城はシュベリーン湖に浮かぶ小島に建てられており、その美しい風景はフォトスポットとしても人気です。2024年には世界遺産にも登録されました。
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