かつてはイギリスの植民地であったマレーシア。東洋と西洋の文化が融合した街並が今もなお残り、エキゾチックな雰囲気を漂わせます。またボルネオ島をはじめとする豊かな自然も魅力です。
No.01 ジョージタウン
ジョージタウンは、クアラルンプールに次ぐマレーシア第二の都市です。イギリスの植民地だった時代の建築物や中国、インド、マレーなどの伝統的な建築物がエキゾチックな街並を形成しており、その様子は世界文化遺産に登録されています。また美食の街としても知られており、アジア料理をはじめとする多彩な料理の数々を安価で楽しむことができます。
スタッフのおすすめPoint!
「海のシルクロード」として繁栄したマラッカ海峡の入り口に立地し、多くの貿易商人が行き交っていたことから、東西文化の交流の地として栄えてきました。18世紀後半にこの地に上陸したイギリス東インド会社のフランシス・ライトが「ジョージタウン」と名付けたのが始まりです。多様な人種・宗教が混在するこの街では、教会やモスク、寺院など様々な建物が見られます。また、街中にはストリートアートが点在し、フォトジェニックな観光スポットとなっています。
No.02 コーンウォリス要塞
コーンウォリス要塞は、イギリス統治時代に建設されたマレーシア最大の砦です。ジョージタウンを代表する歴史的名所であり、その名は当時ベンガル総督であったチャールズ・コーンウォリスからつけられました。民間に管理されるようになった現在も大砲や弾薬庫、留置場、ライトなどが当時の姿のまま残り、植民地時代の歴史を伝えています。
スタッフのおすすめPoint!
目の前にマラッカ海峡を望む「コーンウォリス要塞」は、かつてイギリスが海峡植民地をオランダやフランス、海賊から守るために築かれました。マレーシア最大の砦とも呼ばれるこの要塞は、レンガ造りの壁に囲まれ、海に向かって大砲が設置されています。現在では17門の大砲が残され、その中でも有名なのが、一番大きい青銅製のスリランバイという大砲です。よく見てみると、東インド会社の紋章と、製造年が刻まれているのが分かります。
No.03 セント・ジョージ教会
キリスト教の教会から中国寺院、モスク、ヒンズー寺院まで多彩な宗教施設が立ち並ぶハーモニーストリート。その出発点に位置するセントジョージ教会は、19世紀前半に建築された東南アジア最古の英国教会です。2010年には大規模な修復作業が行われ、当初の美しい白亜の姿が復活。ミサがある日曜日以外は、内部見学も可能となっています。
スタッフのおすすめPoint!
セントジョージ教会の魅力は、外観の美しさはもちろん、真っ白な柱と高い天井が印象深い聖堂内の心洗われるような清廉さにあります。聖堂内には教会創立200周年に向けて、新しいパイプオルガンが2017年に導入され、美しい音色を聴くことができます。また、教会前には同じく白亜の丸い建物があります。この建物はフランシス・ライト・メモリアルといい、1786年にペナン島に上陸したキャプテン・フランシス・ライトを記念し建てられたパビリオンです。
No.04 オランウータン保護島
森林破壊や乱獲により、生息数が激減しているオランウータン。マレー語で「森の人」を意味するこの動物を飼育するオランウータン保護島は、ペナン島から車で約1時間の「ブキッメラ・レイクタウンリゾート」内に位置します。35エーカーの島内では、たくさんのオランウータンたちが半野生状態で生活。赤ちゃんオランウータンの飼育の様子も見学することができます。
スタッフのおすすめPoint!
ブキッメラにあるレイクタウン桟橋から専用ボートに乗り、約15分でオランウータン保護島に到着します。ここでは、人間が檻の中に入り、オランウータンたちを見る(オランウータンたちに見られる)ことができます。彼らは何か芸をするとおやつをもらえる教育をされているため、完全な野生ではなく人間と共生しているといってもいいでしょう。また、この島があるレイクタウンリゾートには宿泊施設もあり、さまざまなレジャーを終日楽しむことができます。
No.05 スリ・マハマリアマン寺院
クアラルンプールのチャイナタウン中心部に位置するスリ・マハマリアマン寺院は、マレーシア最大のヒンドゥー寺院です。1873年に建造された歴史あるこの寺院は、ヒンドゥー寺院らしく外装が繊細でカラフル。2010年には塗り直しが行われ、より鮮やかに生まれ変わりました。土足厳禁ではありますが、異教徒でも内部見学をすることができます。
スタッフのおすすめPoint!
正面入口にそびえる門塔には200体以上の神や従者の姿が刻まれており、その佇まいと独特の雰囲気に圧倒されます。それらの1体1体はすべて表情や動きが違うため、時がたつのを忘れるほど見入ってしまいます。寺院内は、色鮮やかな壁画や装飾が美しくとても印象的です。中央奥には、病気を治す力がある女神として知られるマリアマンの御本尊が祀られています。靴を預けて入る必要があるのでご注意ください。
No.06 プラナカン・マンション
「プラナカン」とは、15世紀後半頃からマレーシアに移住し、繁栄を築いた中華系移民の末裔のこと。プラナカン・マンションは西洋と東洋のスタイルを取り入れた、彼らの美しい文化を今に伝える博物館です。館内では食器や家具、宝石など様々なアンティークアイテムを展示。繊細なデコレーションが施された建物自体も見物となっています。
スタッフのおすすめPoint!
ペパーミント色の建物は、19世紀末に中国系の富豪の住居として建てられました。ガイドは英語ツアーのみですが、ゆっくりと話してくれるため比較的わかりやすいです。館内には、東洋と西洋が融合した華麗な部屋がいくつもあります。いたるところに多数のアンティーク品が並べられ、陶磁器、ブレスレットや宝石、螺鈿細工の美しい家具、サロン・ケバヤなどの民族衣装、繊細なビーズの刺繍など日用品として使われていた贅沢な品々を間近で見ることができます。
No.07 カピタンクリンモスク
ジョージタウンにあるカピタンクリンモスクは、1801年に創建されたペナン島最古のモスクです。インド人イスラム教徒カウダー・モフディーンによって建設されたことから、彼の尊称である「カピタン・クリン」の名がつきました。現在のムーア様式の建物は20世紀前半に改築されたもので、“マレーシアで最も美しいモスク”とも言われています。
スタッフのおすすめPoint!
カピタンクリンとはインド人イスラム教徒の尊称です。カピタンクリンモスクは1801 年に創建された当時、石材でつくられた四角いだけの建物でした。その後の大規模な修復や、改築を経て現在のような建造物になりました。ここは非常に人気のあるモスクで、ほぼいつでも毎日多くの礼拝者たちの姿を見ることができます。 このモスクで最も荘厳な場所である本堂は、イスラム文字が全体に描かれたパネルと巨大なシャンデリアも圧巻です。
No.08 国立回教寺院(国立モスク)
国立回教寺院は、1965年に建設された国立のモスクです。マレーシアにおけるイスラム教活動の中心地であり、イスラム建築に現代風のアレンジが施された大礼拝堂には、約8000人を収容することができます。礼拝時間以外は観光客でも見学可能ですが、男女共に露出度の高い服装は避けてください。
スタッフのおすすめPoint!
ターコイズブルーの星型をした屋根が印象的なこの寺院は、比較的新しい建造物で伝統的イスラム装飾を現代風にアレンジした造りになっています。内部は、イタリア産の大理石が床一面に敷かれ、洗練されたモダンなイメージです。寺院はクアラルンプール駅西側の丘の上に立地しており、周辺には緑が多く池や噴水などもあるため、建物の姿も含めて非常にクリーンで美しい雰囲気を醸し出しています。
No.09 ペトロナスツインタワー
高さ452mを誇るクアラルンプールのランドマーク。20世紀に建てられた最も高いビルであり、ツインタワーとしての高さは今もなお世界一に輝いています。ツインタワーのうち片方を日本の企業が、もう片方を韓国の企業が担当し、工事開始からわずか29ヵ月で完成したことが話題となりました。イスラム建築であることを示すかのように、両方のタワーはモスクに似た尖塔を有しています。
スタッフのおすすめPoint!
88階建てのペトロナスツインタワーは、真下から見上げると圧倒的な迫力があります。特に夜景は、息をのむほど美しい夜空を照らす摩天楼です。外観だけで満足してしまいそうですが、ツインタワーを繋げるスカイブリッジと、86階の展望台デッキから眼下に広がるクアラルンプール市内の絶景も見事です。もう片方のタワーを間近で見られるのも見どころのひとつ。また、下階層にはショッピングセンターやコンサートホール、水族館が併設されています。
No.10 キナバル公園
2000年に、マレーシアで初めて世界遺産に登録されたキナバル公園。キナバル山を中心に広がる園内では5000種以上の植物が観測されており、“世界最大の花”とも言われるラフレシアや、有名な食中植物・ウツボカズラなど希少な植物たちも原生しています。地上40mに架けられた吊り橋を渡るスリル満点のアトラクション「キャノピーウォーク」も人気となっています。
スタッフのおすすめPoint!
約754km²の面積を持つキナバル公園は、1964年に公園として指定されました。毎朝11時頃には、広大な大自然を通訳付きのガイドと散策し、ここにしか生息しない独特な植物の詳しい説明を受けることができます。さらに、旧日本軍が第二次世界大戦中に源泉を掘り当てたといわれている、ポーリン温泉も人気のスポットです。水着着用の屋外と室内の貸し切り風呂があり、屋外は自分で湯を入れるセルフ式です。水着がない方は足湯を楽しむことができます。
女性がマレーシアを訪れる際は、肌の露出に気をつけたいところ。イスラム圏である現地の文化に合わせましょう。
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