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伝説の地・青島の「幸せの黄色いポスト」
数々の神話と伝説が残る、神話のふるさと宮崎。そんな宮崎には、島そのものがパワースポットといわれる「青島」があります。電車やバスでアクセス可能な周囲1.5kmほどの小さな島で、豊かな自然に恵まています。島の中央に位置する青島神社は縁結びにご利益があるといわれています。今では誰でも訪れることができる青島ですが、古くは聖なる島とされ、青島神社の神職と島奉行以外は入島が禁止されていたのだとか。入島が許可されてからは、海水浴場などが整備され、リゾート地として人気の観光地になりました。青島には亜熱帯植物が生育しており、日本ではめったに見られない植物が見れるのも魅力です。そんな歴史・自然と見どころの多い青島には、神話にちなんだ「幸せの黄色いポスト」が話題となっています。青島神社に祀られている山幸彦(やまさちひこ)と豊玉姫(とよたまひめ)が、恋文をやりとりしていたとされる記述が古事記にあることにちなんで、2014年の夏に設置されました。もちろん、毎日郵便屋さんが回収に来てくれています。ぜひ、大切な人へ手紙を投函してみませんか?
郷土玩具として姿を残す「のぼりざる」
神話のふるさとと呼ばれる宮崎では、お祝いやお祭り事が盛んに行われ、それにまつわる工芸品も多く残っています。延岡の「のぼりざる」もそのひとつです。宮崎・延岡市は、夏目漱石が『坊ちゃん』の中で「猿と人間が半々にすんでいるところ」と紹介しているほど、かつては猿が身近にいた町でした。のぼりざるの由来は諸説ありますが、田畑を荒らす猿を退治したところ、子どもの疫病が流行ったことがきっかけといわれています。それを「猿のたたり」と考えた人々が「のぼりざる」を庭先に立てて供養したのだとか。そこから、節句になると毎年豊作を願ってのぼりざるをたてるようになったといいます。次第にのぼりざるは端午の節句に鯉のぼりと一緒に揚げ、子供の立身出世や無病息災、家の安泰を願うように変化していったのです。今ではこの風習は廃れてしまいましたが、郷土玩具という形でその姿を残し続けています。形を変えながらも伝統と歴史を今も伝えている延岡の工芸品「のぼりざる」。転勤する人へ「はなむけ」(出世を祝う意味)として贈られたりもするんだそうです。